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最も続編が観たい日本映画は? 漫画実写化に成功した邦画5選。再現度が素晴らしい…原作ファンを納得させた作品を厳選

text by ZAKKY

近年、数えきれないほど沢山のコミックが実写化されている。とはいえ、原作ファンから支持を得た作品はそれほど多くはない。今回は、高い再現度で観客を魅了した漫画原作の映画の中から「続編が観たい」作品を5本ピックアップ。作品内容と共に、もしも続編が作られたら? というお題で物語やキャスティングを予想する。(文・ZAKKY)

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そろそろ漫画オリジナルが観たい!

『クローズZERO』

小栗旬
小栗旬【Getty Images】

監督:三池崇史
脚本:武藤将吾
キャスト:小栗旬、やべきょうすけ、黒木メイサ、高岡蒼甫、桐谷健太、渡辺大、深水元基、山田孝之

【作品内容】

 偏差値最低、最悪の不良たちが跋扈する鈴蘭男子高等学校では、多数の派閥が勢力争いを繰り広げていた。そんな中、やくざの息子・滝谷源治(小栗旬)が転入。鈴蘭制覇を目論み、鈴蘭高校OBのチンピラ・片桐(やべきょうすけ)とともに勢力を拡大していく。

【注目ポイント】

 現在でも連載中。原作者の高橋ヒロシ氏監修のもと、他の作家によるスピンオフ作品が多く描かれているヤンキー漫画の金字塔である『クローズ』。元々多かったファンの数をさらに増やしたのが、映画『クローズZERO』『クローズZERO II』(2007)である。

 本作は、原作本編における主人公・坊屋春道が転校してくる一年前の鈴蘭高校を舞台にしており、主人公は映画オリジナルキャラクターの滝谷源治である。

 なぜ、そのようなストーリーになったのか。高橋ヒロシ氏はそれまでも原作の世界観を壊されることを懸念し、実写映画化の話が来ても断っていたという。しかし、三池崇史監督を始めとした製作陣による映画版ならではのアイデアに思わず唸り、快諾した。という背景がある。
 
 そして、キャスティングの素晴らしさも相まって、目の肥えた原作ファンも唸る出来栄えに仕上がり、1作目は興行収入25億円、2作目は30億円を超えるスマッシュヒットを記録した。
 
 本作の成功を踏まえて、2014年には松本大洋原作の『青い春』(2001)で知られる豊田利晃監督がメガホンを取り、キャストを一新した『クローズEXPLODE』(2014)が発表される。これまた原作とは別の時代が舞台のオリジナルストーリーがあるが、漫画『クローズ』自体の実写映画化にそろそろ踏み込んでみてはいかがだろうか? というのが、筆者の願望である。

 高橋ヒロシ氏の坊屋春道を出したくないという気持ちを加味して、筆者には名案がある。それは、原作屈指の名エピソードである『パルコ&デンジャラーズ編』を1本の映画にしてしまうというアイデアだ。

 こちらは、坊屋春道とかつて闘った敵対グループである武装戦線の久能龍信、鳳仙学園の美藤竜也に加え、他の街の強敵である、パルコ(春山孝一)・テル(藤川輝)・キーコ(木島好一)たちが組んだドリームチーム「パルコ&デンジャラーズ」が、共通の敵であるスネイクヘッズに立ち向かう。映画『アベンジャーズ』を思わせる、胸熱のエピソードである。

 このストーリーが実写化に向いていると思うのは、内容が魅力的であることはもちろん、坊屋春道を登場させず、声の出演のみでも成立させられるからだ。各キャラクターたちの因縁を序盤の段階でモノローグで表現すれば、原作未読の人でも入り込めるのではないか。

 原作では、ラスボスである真弓鉄次が坊屋春道と対決して幕を閉じる。本エピソードを実写化した暁には、パルコ・テル・キーコの中でも最強として知られ、春道たちを含めたメンバーを「パルコ&デンジャラーズ」と名付けた張本人であるパルコと真弓を闘わせるのはいかがだろうか?

 パルコを主人公にした実写版『クローズ』の新シリーズ。想像しただけでもワクワクしてこないだろうか。

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