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失神者が続出した究極のトラウマ映画は? 禁断の名作(1)怖すぎて国民が騒然…世にも恐ろしい実話とは?

text by ニャンコ

人類は太古の昔より、「恐怖」を排除することで危機の時代を生き延びてきた。しかし、その一方で、人間は、妖怪や幽霊を文化として楽しんできた。怖ければ怖いほど見たくなる―。そんな心理的機能が人間には備わっているようだ。今回は、そんな「怖いもの見たさ」をそそる映画をセレクト。失神者や嘔吐者が続出したトラウマホラーを紹介する。第1回。(文・ニャンコ)

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70年代オカルトブームを牽引した永遠の名作

『エクソシスト』(1973)

『エクソシスト』のワンシーン
『エクソシスト』のワンシーン【Getty Images】

監督:ウィリアム・フリードキン
脚本:ウィリアム・ピーター・ブラッティ
キャスト:リンダ・ブレア、エレン・バースティン、ジェイソン・ミラー、マックス・フォン・シドー、リー・J・コッブ

【作品内容】

 イラク北部の古代遺跡。発掘調査を行っていたランカスター・メリン神父(マックス・フォン・シド―)は、悪魔パズスの小像が出土したのを見て、急遽帰国を決める。

 一方そのころ、ワシントン州ジョージタウンでは、女優のクリス・マクニール(エレン・バースティン)が、自宅の奇妙な物音に苦しんでいた。そんな中、一人娘のリーガン(リンダ・ブレア)が徐々に精神に異常をきたしていき…。

【注目ポイント】

 本作は、悪魔パズスに取り憑かれた少女リーガンとメリン神父の戦いを描いた作品。監督は『フレンチコネクション』(1971)で知られるウィリアム・フリードキンで、リーガン役を天才子役とうたわれたリンダ・ブレアが演じる。

 ホラー映画史上初のアカデミー賞(録音賞・脚色賞)を受賞し、ホラー映画ブームをもたらしたとされる本作。いたいけな少女リーガンが自らの世紀を十字架で傷つけたり、自らの首を180度回転させたりするシーンは実に恐ろしく、トラウマになること必至だ。

 なお、公開当時は、失神者が続出し、「気を失って倒れた観客が骨折し、配給会社との間で訴訟騒ぎも起こった」など、数々の伝説がささやかれた。国民の約80%をキリスト教信者が占めるアメリカ人にとって、悪霊に取りつかれるという出来事がいかに衝撃的だったのかがうかがい知れるエピソードだ。

 ホラー映画の古典として名高い本作だが、その怖さは全く古びていない。鑑賞する際は、ある程度覚悟されることをおすすめする。

(文・ニャンコ)

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【了】

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