成海璃子”二宮”がヒルコとは限らない? 残り1話、”神”と”愚かな人間”に救いはあるのか?『全領域異常解決室』第9話考察
text by ふくだりょうこ
藤原竜也主演のドラマ『全領域異常解決室』が現在放送中。身近な現代事件×最先端の科学捜査では解明できない“不可解な異常事件”を「全領域異常解決室」という捜査機関が解決する本格ミステリードラマだ。今回は、第9話のレビューをお届け。(文・ふくだりょうこ)【あらすじ キャスト 解説 考察 評価 レビュー】
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【著者プロフィール:ふくだりょうこ】
大阪生まれ関東育ちのライター。
大学卒業後からライターとして活動、シナリオ制作やエンタメジャンルの記事を中心に執筆。
ドラマと邦画、ハイボールと小説が好き。
人間の愚かさが嫌になる…。
ヒルコに乗っ取られた宇喜之(小日向文世)から襲撃された興玉(藤原竜也)。使われたのは小夢(広瀬アリス)が襲われたときのものと同じ神器・天之加久矢(あめのかくや)の矢尻だ。
多量の出血で命の危機にさらされる興玉だが、なおも冷静にヒルコについて分析する。ヒルコの目的は、興玉=天石戸別神(アメノイワトノワケノカミ)を殺すことで、神々を全て黄泉に送ること。そして新たな神々を誕生させ、この世を作り直す、ということか。
とりあえず、宇喜之が裏切っていたわけではなく乗っ取られていた、つまり自分の意志で興玉を殺そうとしたわけではないことに安堵した。こんなに身近な人が裏切者だったら、ドラマとは言え、人間不信になりそうだ(いや神様不信か…?)。
神器により、興玉の出血は止まらない。彼を救ったのは、病気平癒の能力を持つ建速須佐之男命(タケハヤスサノオミコト)だった。まだ少年であるスサノオのもとに小夢が訪れ、助けてくれるように頭を下げる。
「私の大事な人を助けてください」
そう願う小夢を離れたところから見守る芹田(迫田孝也)。何度、転生しても夫婦となっていたという2人。が、今世は少し違うようだ。芹田の表情が切ない…。