気づけば柳楽優弥の虜になっていた…ドラマ『ライオンの隠れ家』で見せた役者としての新境地とは? 唯一無二の魅力を徹底解説
text by まっつ
20日に最終回を迎えたドラマ『ライオンの隠れ家』(TBS系)本作が3年ぶりの地上波ドラマ出演となる柳楽優弥が、自閉症スペクトラム症の弟と長く暮らす兄、小森洸人を見事に演じきった。今回は新境地を拓いた柳楽優弥の芝居にフォーカスしたレビューをお届け。(文・まっつ)【あらすじ キャスト 解説 考察 評価 レビュー】
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【著者プロフィール:まっつ】
1993年、東京生まれ東京育ち。本職はスポーツウェブメディアの編集者だが、エンタメ・お笑いライターとして修行中。1週間に20本以上のラジオを聴く、生粋の深夜ラジオ好き。今一番聴くべきラジオは『霜降り明星のオールナイトニッポン』。好きなドラマは『アンナチュラル』、『いちばんすきな花』、『アンメット』。
視聴者に何よりも強い衝撃を与えた柳楽優弥
やはり柳楽優弥は半端ではない。
10月からの約3か月間、毎週金曜日の22時になると我々は同じ気持ちを心に浮かべてきた。
柳楽が地上波ドラマに出演するのは2021年放送の『二月の勝者-絶対合格の教室-』(日本テレビ系)以来約3年ぶりのこと。そんな彼が主演を務めると決めたわけだから、『ライオンの隠れ家』が面白いことは最初からわかっていた。
最初に明かされたストーリーからして一味違う。自閉スペクトラム症の弟と暮らす兄が、突如「ライオン」と名乗る男の子と出会うことで、平穏な日々から嵐のような渦にのまれていくヒューマンサスペンスというジャンルは、次にどうなるかわからないというハラハラドキドキをもたらしてくれた。
だが、それ以上に強い衝撃を与えているのが柳楽の存在そのものだ。