最もヤンキー役が上手かった俳優は? 鳥肌が立つ名演5選。その男、凶暴につき…過激なアクションで魅せる役者をセレクト

text by shuya

男の友情や迫力あるアクションシーンなど、観客を熱くさせるヤンキー映画。そんなヤンキー作品が、注目される要素のひとつが俳優だ。考えてみるとヤンキー役をきっかけにブレイクを掴んだ者も少なくない。そこで今回は、ヤンキー役がハマっていた俳優をご紹介する。(文・shuya)【あらすじ キャスト 解説 考察 評価 レビュー】

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【著者プロフィール:shuya】

多数のジャンルを執筆するフリーライター。自身の俳優としての活動を生かし、映画やドラマ、俳優の素晴らしさを言葉で表現する。「言葉というかけがえのない芸術で人々の人生を変える」をモットーに、生きる力をあなたに届ける。

ユニークなヤンキー役がインパクト大

桐谷健太

桐谷健太
桐谷健太【Getty Images】

監督:三池崇史
脚本:武藤将吾
出演:小栗旬、やべきょうすけ、黒木メイサ、高岡蒼甫、桐谷健太、渡辺大、深水元基、高橋努、鈴之助、遠藤要、上地雄輔、伊崎央登、伊崎右典、大東俊介、橋爪遼、小柳友、塩見三省、遠藤憲一、岸谷五朗、山田孝之

【作品内容】

 不良が集まる鈴蘭男子高等学校では、派閥争いが激化していた。そこへ転入してきた3年生の滝谷源治(小栗旬)は、不可能といわれる学園制覇を狙う。

【注目ポイント】

 日本のヤンキー映画史に燦然と輝く名作『クローズZERO』シリーズ。ヤンキー役の代名詞として同シリーズで主演を務めた小栗旬を挙げたいところだが、彼は「殿堂入り」ということにして、他の役者に注目しようと思う。『クローズZERO』シリーズで小栗に負けないほどの存在感を放ったのは? そう訊かれて、辰川時生役の桐谷健太の名前を挙げる人は少なくないだろう。

 40代中盤に差し掛かり、男としての渋さがさらに増した桐谷健太。近年では、俳優だけに止まらず歌手デビューをするなど活動の幅を広げている。哀愁漂うハスキーな声質は桐谷の魅力だろう。

 実は桐谷が役者として飛躍を遂げたきっかけは『ROOKIES』だ。しかし、当時の作品で桐谷は、市原や城田の役に比べると脇役だった。それでも、ユニークなヤンキー姿が大きな注目を集めた。漫画原作といえど、映像化においてキャラクターに色をつけるのは俳優である。漫画のキャラクターでも、演じる俳優によって多少雰囲気は変わるものだ。

 桐谷が『ROOKIES』で演じた平塚役は、漫画で描かれた平塚のイメージからブレることなく、桐谷特有の男らしさとユーモアがプラスされ、絶妙なバランスで魅力的なキャラクターを丁寧に作り上げていた。レビューサイトなどを見ると、「平塚が印象に残った」と感じる人は多いようだ。

 他、TBSドラマ『4分間のマリーゴールド』(2019)でも、元ヤンの花巻廉役を演じ、『ROOKIES』とはまた一味違った演技を披露。北野武監督作品『アウトレイジ ビヨンド』(2012)では、ヤクザの抗争に巻き込まれるチンピラを好演。短い出番ながらも流石の存在感を見せつけた。

 今後、桐谷がどんな役を演じるのか注目していきたい。

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