識者が推す「春ドラマでもっとも演技が上手かった役者」は? 株を上げた俳優5選。旬の俳優を語る。映画チャンネルドラマ座談会

text by 編集部

2025年春ドラマを振り返るドラマ座談会を開催。今回は、3名のドラマライターが各自の推し俳優を5名ピックアップし、芝居の魅力を語りつくす。春季、もっとも胸を打つ芝居で輝いた役者とは? ドラマファン必見の座談会レポートをお届け。(文・編集部)

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“大人の粋”と信頼感を体現

中井貴一『続・続・最後から二番目の恋』(フジテレビ系)

中井貴一
中井貴一【/Getty Images】

―――春ドラマで印象に残った俳優さんを挙げてください。

あまの「『続・続・最後から二番目の恋』(フジテレビ系)の中井貴一さんは欠かせないですよね」

苫「中井さんは本当に“演技してる感”が一切なくて、とにかくナチュラルですよね。すべての台詞がアドリブに思えるのですが、中井さんがアドリブはないとおっしゃっていて驚きました」

あまの「中井さん演じる和平は、軽やかなのに重厚なんですよね。よく見ると中年らしい体型だし、上下スウェット姿のときもあって、決して格好つけてるわけじゃないのに格好良いんですよ。中井さんは大人の包容力の良さを教えてくれる数少ない人だと思います」

苫「コミカルな演技はもちろん、繊細な心理描写もいいですよね。特に、8話で弟の真平(坂口憲二)の病気が完治したと知らされたときの和平の受け止め方が、空白だった12年の月日の積み重ねが見えた気がして印象に残ってます」

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