ドラマ『相続探偵』第1話考察&感想レビュー。赤楚衛二の真骨頂…主人公の信念が痛いほど伝わる芝居の魅力とは?【ネタバレ】

text by まっつ

赤楚衛二主演のドラマ『相続探偵』(日本テレビ系)が、1月25日(土)より放送開始した。クセ強だけど頭の切れる遺産相続専門の探偵が、個性豊かな仲間たちと相続にまつわる事件を、コミカルに、痛快に、時に大真面目に解決していく。今回は第1話のレビューをお届けする。(文・まっつ)【あらすじ キャスト 解説 考察 評価 レビュー】

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【著者プロフィール:まっつ】

1993年、東京生まれ東京育ち。本職はスポーツウェブメディアの編集者だが、エンタメ・お笑いライターとして修行中。1週間に20本以上のラジオを聴く、生粋の深夜ラジオ好き。今一番聴くべきラジオは『霜降り明星のオールナイトニッポン』。好きなドラマは『アンナチュラル』、『いちばんすきな花』、『アンメット』。

主人公・灰江(赤楚衛二)の信念が痛いほどに伝わってきた

『相続探偵』第1話 ©日本テレビ
『相続探偵』第1話 ©日本テレビ

 ドラマの第1話は主人公がどういう信念で動くかを見せなければならない。感情心理が理解できなければ、視聴者は共感できず物語から追い出されてしまう。

 もちろん、主人公がミステリアスで何を考えているかわからないという状態でスタートするドラマもあるが、それも次第に明らかになっていく伏線。その人の過去に何があって今に至ったのが掘り起こされ、しっかりと主人公自身にフォーカスされる回があるものだ。

 1月25日に初回が放送された『相続探偵』は、主人公・灰江七生(赤楚衛二)の信念が痛いほどに伝わってきた。

 灰江は遺産相続に関する深い知識と鋭い嗅覚によって、相続にまつわる難事件を解決する相続探偵。そんな彼が大物ミステリー作家・今畠忍三郎(橋爪功)が残した莫大な遺産を巡る相続トラブルの現場に遭遇する。

 ガンを患い他界した今畠の遺産は血のつながった娘たちではなく、長年秘書として仕えてきた桜庭真一(髙嶋政伸)に相続させるとのメッセージが残っており、長女・市香(佐藤仁美)、次女・双葉(うらじぬの)、三女・美樹(松井愛莉)の三姉妹との争いに発展していく。

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