ドラマ『アンサンブル』第2話考察&感想レビュー。松村北斗”真戸原”に心地よさを感じるワケ。新たに増えた謎も…?【ネタバレ】
text by 菜本かな
川口春奈主演、松村北斗共演のドラマ『アンサンブル』(日本テレビ系)が放送中だ。本作は、現実主義の弁護士・小山瀬奈(川口春奈)と、理想主義の新人弁護士・真戸原優(松村北斗)が織りなす異色のリーガルラブストーリー。今回は、第2話のレビューをお届けする。(文・菜本かな)【あらすじ キャスト 解説 考察 評価 レビュー】
——————————
【著者プロフィール:菜本かな】
メディア学科卒のライター。19歳の頃から109ブランドにてアパレル店員を経験。大学時代は学生記者としての活動を行っていた。エンタメとファッションが大好き。
瀬奈(川口春奈)が前に進めない理由
ある説によると、運命の人は2人いるらしい。1人目は、人を愛することとその愛を失うつらさを教えてくれる人。そして、2人目は永遠の愛を教えてくれる人だと言われている。ちなみに、1人目と付き合っているときは、情熱的になりすぎるあまりに大きな衝突が起きたりすることがあるようだが、2人目とは穏やかな恋愛ができるらしい。
これにたとえるならば、『アンサンブル』(日本テレビ系)の瀬奈(川口春奈)にとって、宇井(田中圭)は1人目の運命の人だ。瀬奈は高校生のときに、4個上の宇井に恋に落ちて、彼と同じ大学に入るために猛勉強をしたらしい。
弁護士を目指したのも、宇井の影響。瀬奈の親友の親友・千尋(橋本マナミ)が言うように、宇井との恋は瀬奈にとって「憧れて追いかけて成就した恋」だったのだろう。
だから、瀬奈は宇井が知らないうちに弁護士を辞めて、起業をしたとき、「住む世界がちがうって勝手に焦って、意地張って、まともに話し合おうとしなかった」のだと思う。
もちろん、彼女に相談なく人生の大きな選択をしたことに関しては、宇井が100%悪い。しかし、「ちゃんと事情を話したい」と言っていた宇井のことを無視し続けた瀬奈にも原因がある。
なのに、親友たちが「絶対に宇井先輩が悪い! 勝手に決めちゃったんだから!」といつまでも言い続けるから、瀬奈は前に進むことができないのではないだろうか。8年前、宇井と向き合わずに逃げてしまったツケが、今になって回ってきている気がする。