映画史に残るバッドエンドは? 忘れられない衝撃のラスト(2)主人公の壮絶な最期に絶句する…哀しい結末とは?
どんな生き物にも必ず死は訪れる。だからこそ今をどう生きるのか、何をして生きるのかが大切なのではないだろうか。映画の中の主人公は、身を持って我々に教訓を与えてくれる。そこで今回は、主人公が悲劇的に死ぬ洋画を5本セレクトしてご紹介する。第2回。※この記事では物語の結末に触れています。(文・シモ)
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殺し屋に芽生えた愛に涙…。
『レオン(完全版)』(1994)
監督:リュック・ベッソン
脚本:リュック・ベッソン
出演者:ジャン・レノ、ナタリー・ポートマン、ゲイリー・オールドマン
【作品内容】
ニューヨークのあるアパート。家族を麻薬組織に殺されて、隣室に住む殺し屋レオン(ジャン・レノ)のもとに逃げ込んだ12歳の少女マチルダ(ナタリー・ポートマン)は、彼の力を借りて復讐を決意する。
レオンに面倒を見てもらいながら、殺しのテクニックを学ぶマチルダだったが…。
【注目ポイント】
本作は、『グラン・ブルー』『ニキータ』などで知られるリュック・ベッソン監督が描く殺し屋と少女の物語である。
レオンは殺しの依頼を受けると、正確無比にターゲットを仕留める凄腕のヒットマン。そこに感情はなく、淡々と任務を遂行する。しかし、12歳の少女マチルダと出会うことで、次第にその腕に狂いが生じていく…。マチルダとの交流の中で、家族のような恋人のような感情を抱くようになり、彼女を失いたくない気持ちが邪魔をするようになるからだ。
物語の終盤。レオンは自分の暮らすアパートを、マチルダの家族を殺した黒幕スタンスフィールド(ゲイリー・オールドマン)に突き止められる。
「君は俺に生きる勇気をくれた」「トニーの店で1時間後に会おう。愛してるよマチルダ」
動員された市警の特殊部隊の銃弾の嵐の中、マチルダを何とか逃がして自分も脱出するレオン。しかし、スタンフィールドに背後から撃たれて重傷を負ってしまうのである。そして、手榴弾の安全ピンを大爆発させて絶命する。
その爆破の様子は、マチルダとの温かな思い出との対比であまりにも哀しく映る…。マチルダ役でスクリーンデビューを飾った若干13歳のナタリー・ポートマンの堂々たる演技が素晴らしい作品である。
(文・シモ)
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【了】