『家政夫のミタゾノ』 第4話考察&感想。テレビ業界を刺しまくるセリフのオンパレード…”あの人の”ゲスト参戦を期待するワケ【ネタバレ】

text by 浜瀬将樹

松岡昌宏主演のドラマ『家政夫のミタゾノ』第7シーズン(テレビ朝日系)が放送中だ。本作は、女装した家政夫・三田園薫(松岡昌宏)が家事だけでなく、家庭にはびこる問題までもスッキリと落としていく痛快“覗き見”ヒューマンドラマ。今回は、第4話のレビューをお届け。(文・浜瀬将樹)【あらすじ キャスト 解説 考察 評価 レビュー】

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【著者プロフィール:浜瀬将樹】

1984年生まれ。フリーランスの編集・ライター。映画、ドラマ、バラエティー番組の会見取材、俳優さんや芸人さんなどのインタビュー、ドラマや俳優さんのコラム、お笑いのライブレポートなど、エンタメ系を中心に執筆している。 

「楽しい」がたまらないドラマ×ミュージカルの融合

『家政夫のミタゾノ』第4話 ©テレビ朝日
『家政夫のミタゾノ』第4話 ©テレビ朝日

 よくアスリートが「ライバルは昨日の自分」なんて表現をするが、ドラマ『ミタゾノ』もそんなことを思っているのではないか、と勘繰ってしまう。それほど、常に進化を続けているし、毎回面白い。第4話もカオスで、挑戦的で、見どころの多い回だった。

 今回、三田園と村田光(伊野尾慧)が訪れたのは、健康グッズ会社を経営する工藤耕一(神保悟志)と脚本家の綾子(濱田めぐみ)夫妻の家。弁護士を目指す娘・理奈(田中珠里)に勉強を教えている家庭教師は、じつは偽物で…という展開だった。

 ミュージカルスターを夢見る坂口雄太(加藤諒)は、後輩の鶴川太一(桑野晃輔)に金を借りるなど、ギリギリの生活をしていた。そんなある日、鶴川から金は貸せないが、代わりに家庭教師に行ってほしいとの依頼が。それが、工藤家だったというわけだ。

 今回は「ミュージカル回」と銘打たれており、突然歌い出すシーンも随所にあった。「労基法」を覚えられない理奈に「歌で覚えるといい」と教える坂口。突然、メロディーに乗せて「通貨払いの原則〜♪」と歌い始める。

 舞台経験も豊富でミュージカル俳優としての顔を持つ加藤と、所属していたアイドルグループ「X21」では、メインボーカルを担当することもあった田中のハーモニーは圧巻だ。スポットライトを浴びる2人が煌びやかで、ドラマの域を超えた演出でも魅せられた。

 オープニングやラストには、出演者全員で歌い踊るシーンも。第4話は、とにかく「エンターテインメント性」たっぷりで、なにかと「土日はまだまだ先か…」とへこみがちな火曜夜にぴったりの“気持ちがぶち上がる”シーンとなった。

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