ドラマ『秘密』第5話考察&感想レビュー。中島裕翔に”青木”が憑依している…もっとも衝撃だったシーンとは?【ネタバレ】
板垣李光人&中島裕翔がW主演のドラマ『秘密~THE TOP SECRET~』(カンテレ・フジテレビ系)が放送開始中。科学警察研究所の法医第九研究室、通称“第九”が、死者の生前の記憶を映像化する特殊技術で難事件に挑む。今回は、第5話のレビューをお届け。(文・ばやし)【あらすじ キャスト 解説 考察 評価 レビュー】
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【著者プロフィール:ばやし】
ライター。1996年大阪府生まれ。関西学院大学社会学部を卒業後、食品メーカーに就職したことをきっかけに東京に上京。現在はライターとして、インタビュー記事やイベントレポートを執筆するなか、小説や音楽、映画などのエンタメコンテンツについて、主にカルチャーメディアを中心にコラム記事を寄稿。また、自身のnoteでは、好きなエンタメの感想やセルフライブレポートを公開している。
青木(中島裕翔)が決死のおとり捜査
未知の感染症を発病した雪子(門脇麦)に対して「だから、俺にそのウイルスをうつしてください」と真剣な表情で迫った青木(中島裕翔)。
そして、薪(板垣李光人)率いる法医第九研究室(通称・第九)は、私鉄沿線で起きた連続殺人事件と電車内で発生したバイオテロの関連を見つけるため、同じ電車で刺殺された薬剤師の里中恭子(中村ゆりか)の脳をMRI映像によって捜査する。
彼女の記憶から再現された映像によって判明した事実は、里中恭子を刺殺した犯人が前回、錦糸町のカプセルホテルで死んだ男であること。そして、彼女は通勤電車で毎日のようにお年寄りへ席を譲っていたことだった。
その後、青木の決死の囮捜査により、犯人を現場で取り押さえることに成功する。しかし、犯人の口から直接、ウイルスに感染した人々の治療薬はないと言いきられてしまう。
「仕事で…仕事で解剖中に感染した罪のない彼女に。治らないとわかっていても、それでも人の役に立ち続けようとした彼女に。どうしてこんな風に死ななきゃいけないのか、お前が言ってまわれ!」
原作でも描かれていた青木の必死な叫びが、鮮明な映像となって流れていく。中島裕翔が演じる青木は、感情的になっても青木のままだった。
そして、犯人を目の前にしたときの凄みはもちろん、特筆すべきは薪を前にしたときと、ほかの捜査員に話すときとで見せる表情が異なるところ。中島にもっとも青木が憑依していると感じるのは、薪に話しかけるときの憧れを隠さない表情だった。