『フォレスト』 最終話考察レビュー。比嘉愛未&岩田剛典が感動の大団円…ラストで判明した衝撃の真実とは?【ネタバレ】
text by 西田梨紗
比嘉愛未&岩田剛典がW主演を務めるドラマ『フォレスト』(ABCテレビ・テレビ朝日系)が完結を迎えた。本作は、仲睦まじいカップルが、お互いについていた「嘘」によって、人間不信の森(フォレスト)へ迷い込んでいくラブサスペンス。今回は、最終話のレビューをお届け。(文・西田梨紗)【あらすじ キャスト 解説 考察 評価 レビュー】
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【著者プロフィール:西田梨紗】
アメリカ文学を研究。文学研究をきっかけに、連ドラや大河ドラマの考察記事を執筆している。社会派ドラマの考察が得意。物心ついた頃から天海祐希さんと黒木瞳さんのファン。
真の黒幕は真琴(ファーストサマーウイカ)
前回では、孝子(ふせえり)が、鈴子(松田美由紀)に招待状(=脅迫状)を送ったのも、彼女のお茶に毒を入れたのも自分だと主張していた。
ところが本放送で、孝子のこれらの話は“誰かのためのウソ”だと明らかになった。その“誰か”とは、長女・真琴(ファーストサマーウイカ)だ。真琴は孝子を騙し、毒薬を鈴子に渡させるよう仕向けた。
また、鈴子に脅迫状を送ったり、鈴子の誕生日会で腐ったローストポークを贈ったりもした。さらに、純(岩田剛典)の母・茜(黒沢あすか)を3年前の食中毒事件が起きた日に追いかけ、涼介の吸入器を純の前に置いてもいる。
ただし、塔子(水野美紀)を殺したのは、孝子の前回の主張どおり彼女である。真琴の罪が塔子の存在によって明るみになることを懸念し、命を奪ったのだ。
真琴がこれらの犯行におよんだのは“和歌奈”、つまり楓(比嘉愛未)を鈴子に奪われたからだ。真琴は妹を奪われて以降、和歌奈を取り返すことを切望していた。
劇中で映された幼少期の2人。幼い真琴が「わかちゃん」と妹を可愛がる姿には深い愛情が感じられた。その後、楓を抱く鈴子を傍目に、孝子に手を引かれて場を去らなければいけなかった真琴の姿がやるせない。「和歌奈」と叫ぶ真琴の声が耳からしばらく離れないほど悲しい気持ちになった。