『クジャクのダンス、誰が見た?』考察。瀧内公美と繋がる”カラビナ男”の正体は…有力視される人物を徹底解説。第6話レビュー【ネタバレ】

text by 苫とり子

広瀬すず主演の金曜ドラマ『クジャクのダンス、誰が見た?』(TBS系)が放送中だ。本作は、クリスマスイブの夜に元警察官の父親を殺された娘が、遺された手紙を手がかりに真相に迫るヒューマンクライムサスペンス。今回は、第6話のレビューをお届け。(文:苫とり子)【あらすじ キャスト 解説 考察 評価 レビュー】

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【著者プロフィール:苫とり子】

1995年、岡山県生まれ。東京在住。演劇経験を活かし、エンタメライターとしてReal Sound、WEBザテレビジョン、シネマズプラス等にコラムやインタビュー記事を寄稿している。

『クジャクのダンス、誰が見た?』は“親子愛”が1つのテーマ

『クジャクのダンス、誰が見た?』第6話 ©TBS
『クジャクのダンス、誰が見た?』第6話 ©TBS

『クジャクのダンス、誰が見た?』はどうやら、“親子愛”が1つのテーマとなっているようだ。これまで心麦(広瀬すず)と春生(リリー・フランキー)の関係を主軸に、第2話では友哉(成田凌)、第4話では染田(酒井敏也)、第5話では松風(松山ケンイチ)の過去が深掘りされ、それぞれの親や子との関係が描かれてきた。

 そして、この第6話で焦点が当たるのは検事の阿南(瀧内公美)だ。

「友哉の指示で春生の手紙を偽造した」という染田の供述をもとに、友哉を春生殺害の罪で起訴に持っていこうとしていた阿南。

 そんな矢先、染田が遺体となって見つかった。さらには死の直前まで一緒にいた心麦が、染田から「何者かに脅され、嘘の供述をした」と告白されたと主張。そうなると、染田の供述調書は使えない。

 そこで、阿南は直々に心麦を事情聴取することに。目的は心麦に、手紙は染田が偽造したものだと認識させ、供述調書を生き返らせること。

 そもそも、阿南がそこまで友哉の起訴に躍起になっているのはなぜか。その答えとなるのが、第6話の冒頭で交わされた“カラビナ男”とのやりとりだ。

 そこで、男は「手紙が偽造されたものならば、たとえ山下春生が残したかもしれない東賀山事件の真相に迫る証拠が出てきたとしても、それも偽造だろうと信ぴょう性を失う」と語っている。

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