橋本環奈主演のNHK朝ドラ『おむすび』。本作は、橋本環奈演じる平成生まれのヒロイン・米田結が、ギャルとして自分らしさを追求し、あることがきっかけで栄養士になることを志す。そして、人と人とを繋ぐために奮闘する様を描く物語だ。さっそく、第114話を振り返ろう。（文・野原まりこ）【あらすじ キャスト 解説 考察 評価】

結が思わず涙をこぼしたワケは…。

　結（橋本環奈）は、看護師の桑原（妃海風）が、家族にウイルスを移さないようにホテル暮らしをしている話を聞く。そして結も、神戸で聖人（北村有起哉）と暮らす翔也（佐野勇斗）や花（宮崎莉里沙）と離れて、大阪の家で1人で暮らすことにする。

　それから数日後。大阪の家に翔也が訪ねてくる。ドア越しに、花が学校で同級生に病院で働く結のことで嫌がらせを受けたことを聞く。そして料理に凝っている聖人が作ったチャーハンを食べて涙をこぼしたのだった。

　コロナ感染者が急増し、家族にも会えなくなった結のやりきれない状況を描いた第114話。感染拡大当時の現状がありありと映し出された。ここでXに寄せられた視聴者のコメントをご紹介する。

「聖人がパスタやチャーハンを作れるようになってて、微笑ましいと同時に、恐らく理容店は閑古鳥で、時間があるんだろうな…」「聖人さんのチャーハンがちくわの入ったいかにも家庭料理で、それは多分お弁当買ったりしてようよう食べてるかもしれない今の結ちゃんには、“家族の手作りしたもの”として貴重でおいしくて、泣きながら心がほどけたんだと思ったよ」「当時のどこにぶつけていいかわからない憤りとか殺伐とした空気感とか思い出したな…」「医療従事者への偏見、そして感染者への差別…あの時出現した人の負の部分は、今も痛みとして残ってる」

　コロナ禍の混乱の様子がリアルに描かれる『おむすび』。明日も、家族とも離れ離れで1人奮闘する結を見守っていきたい。

（文・野原まりこ）

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