史上最も「ラストがゾッとする」映画は? 恐ろしい結末5選。救いがない…映画史に残るトラウマ級のオチをセレクト
映画を評価する上で重要な要素であるラストシーン。作品によっては、「オチで全てが決まる」と言われるほど、作品の印象を左右する場合が多い。そこで今回は、ラストシーンが怖い映画をセレクト。見るのもためらわれるような残虐な作品からハリウッドの巨匠の作品まで、5作品を紹介する。※映画のクライマックスについて言及があります。未見の方はご留意ください。(文・シモ)
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【著者プロフィール:シモ】
東京都出身。横浜市在住。転職5回のサラリーマン生活を経て、フリーランスのライターに。地域情報サイトでの取材記事や映画サイトでの映画紹介記事、ビジネス系記事など、さまざまな執筆の経験あり。現在は、インタビュー記事などにも挑戦中。映画は幅広い国の映画を鑑賞。好きな映画は、『ニュー・シネマ・パラダイス』、『イル・ポスティーノ』、『パリ・テキサス』。
あまりにも不条理な「殺人ゲーム」の顛末
『ファニーゲーム』(1997)
監督:ミヒャエル・ハネケ
脚本:ミヒャエル・ハネケ
キャスト:スザンヌ・ロタール、アルノ・フリッシュ、ウルリッヒ・ミューエフランク・ギーリング、ステファン・クラプチンスキー
【作品内容】
ある夏の午後。休暇中のショーバー一家は、別荘へと車を走らせていた。
別荘に到着したアンナ(スザンヌ・ロタール)は、隣人への挨拶回りの途中、見知らぬ青年2人組を目撃するが、その時点では気に留めなかった。
その後、家に戻ったアンナが夕食を作っていると、青年のうちの1人パウル(アルノ・フリッシュ)が、卵を分けてくれないかと尋ねてくる。
【注目ポイント】
とある一家に降り注いだ不条理を描いたバイオレンスサスペンス。『白いリボン』(2009)でカンヌ国際映画祭最高賞のパルム・ドールを受賞したミヒャエル・ハネケが監督を務める。
カンヌ国際映画祭では退出者が続出したという本作。その理由は本作の「救いのなさ」にある。「主人公は救われる」「救えるはずだ」という観客の感情が、ことごとく逆撫でされるのだ。
特に印象的なのは中盤の「巻き戻し」のシーンだろう。2人組(パウルとペーター)に散々いたぶられたアンナが、一瞬の隙を盗んでライフルを手に取り、ペーターに向かって引き金をひく。
ここから一家のリベンジが始まるのか…?そう思った矢先、パウルがテレビのリモコンを手に取り、巻き戻しボタンを押す。すると物語自体が巻き戻り、ペーターが絶命する前に戻るのだ。まるで、現実の事件に巻き込まれてしまったかのような、絶望的な気持ちにさせられるシーンだ。
加えて、劇中とラストに流れるジョン ・ゾーンの「Naked City」の不穏な叫びも不快そのものだ。本作を観たら「卵パック」を見たくなくなること必至だろう。