「成宮寛貴さんの真摯な姿勢に何度も助けられました」ドラマ『死ぬほど愛して』城定秀夫監督、単独インタビュー
ABEMAオリジナルドラマ『死ぬほど愛して』が3月27日(木)夜11時より無料放送がスタートする。本作は、8年ぶりに俳優復帰となる成宮寛貴さんが主演を務め、“魅惑的な殺人鬼”を演じている。今回は、本作を手がける城定秀夫監督にインタビューを敢行。撮影の裏側や自身の演出スタイルなど、たっぷりお聞きした。(取材・文:タナカシカ)
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「類型的なサイコパスにはしたくない」
新しい悪人像の提案
―――本作で主演を務める成宮寛貴さんは、8年ぶりの俳優復帰作となりました。成宮さんとはクランクイン前にお話をされたと思いますが、どんな会話があったか覚えていらっしゃいますか?
「成宮さん演じる神城真人について、『類型的なサイコパスにはしたくない』とお伝えしました。真人は、人を殺して高笑いするようなキャラクターではなく、感情の起伏を表に出さず、目的に向かって淡々と行動をする人物です。エンタメの世界において殺人鬼という存在は、これまで数えきれないほど描かれてきました。ですから、その中で新しい悪人像をどう作っていくか。私が思い描いている真人像をお話しました」
―――現場でも話し合うことはありましたか?
「そうですね。本作の真人は、さまざまな内面を抱えていて、最終的に、アイデンティティが崩壊していくので、『成宮さん自身が理解しきれないまま演じてもいいんじゃないか』という話をした覚えがあります。成宮さんの方からも、『こういう表情をしたい』『段取りの段階でこうしていいですか?』と提案されることもありました」