最もツッコミどころ満載だった朝ドラは? 愛すべき迷場面(2)ぶっとんだ展開に困惑も…再評価が待たれるのは?
毎朝お茶の間に笑いと涙を届けてくれるNHK連続テレビ小説。しかし、意外過ぎる展開やクセ強キャラの登場で、ツッコミ必至の描写がSNSをにぎわせることもしばしば。今回は、視聴者が思わずツッコんでしまったシーンや展開がある作品を5本セレクト。それぞれの物語に潜む「愛すべき違和感」を振り返る。第2回。
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ご都合主義の展開に毎話SNSで反省会が繰り広げられる
『ちむどんどん』(2022)
脚本:羽原大介
キャスト:黒島結菜、仲間由紀恵、大森南朋、竜星涼、川口春奈、上白石萌歌、宮沢氷魚、佐津川愛美、山田裕貴、前田公輝、飯豊まりえ、井之脇海、渡辺大知、山路和弘、高田夏帆、片桐はいり、石丸謙二郎、きゃんひとみ、あめくみちこ、川田広樹、戸次重幸、草刈正雄、山中崇、長野里美、志ぃさー (藤木勇人)、中原丈雄、鈴木保奈美、高嶋政伸、片岡鶴太郎、原田美枝子
【作品内容】
本土復帰前の沖縄・やんばるで育った四人兄妹の次女・比嘉暢子(黒島結菜)。料理を作ることも食べることも大好きな暢子は高校を卒業するとともに、料理人を目指して東京のレストランで修業をはじめる。家族の絆に支えられながら沖縄料理店開業を夢見て奮闘するが…。
【注目ポイント】
沖縄本土復帰50周年を迎えた記念で2022年に放送されたNHK連続テレビ小説『ちむどんどん』。沖縄と東京を舞台に、戦後の激動の時代を生き抜くヒロインと家族の物語を描いている本作。タイトルの「ちむどんどん」は沖縄方言で「胸が高鳴る」「ワクワクする」という意味である。
東京進出し、困難に見舞われても”ちむどんどん”を大切にしながら、自分らしさを崩さないヒロインの暢子(黒島結菜)。それとは裏腹に「ちむどんどんしない」と感じた視聴者も少なからずいたようだ。
暢子を中心とした4兄妹の個性的すぎるキャラクターや突飛な展開が賛否を呼んだのだ。特にヒロインの強すぎる自己主張やトラブルメーカーの兄・賢秀(竜星涼)の存在。そして物語の展開がご都合主義だと感じる声が多く、SNSでは「#ちむどんどん反省会」というハッシュタグが話題となった。
なかでも、宮沢氷魚演じる和彦との結婚を認めてもらうために連日にわたって和彦の母・重子(鈴木保奈美)に手作り弁当を渡す展開がある。重子からは「受け取れません!」とハッキリと断られても作り続け、和彦に止められても「持っていくさ! きょうのはおいしくできたから」と暢子は諦めない。
終いには和彦に「うちは何か間違ったことしてる?」と反論する。この状況に「望まれない手作り弁当を押し付けるのはちょっと違うかな」などとネットをざわつかせた。
キャラクターの行動やストーリー展開が批判を受けた一方で、三浦大知の主題歌「燦燦」や、岡部啓一によるBGM、劇中で上白石萌歌が演じる歌子の歌唱シーンなど、音楽面の評価はすこぶる高い。特に主題歌「燦燦」は、第113回ザテレビジョンドラマアカデミー賞 ドラマソング賞を受賞している。
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