「厳しい環境にいたからこそ、今の自分がある」配信ドラマ『Scooper』阿部顕嵐が語る俳優としての心構え。インタビュー
text by 斎藤香
ショートドラマアプリ「BUMP」で配信されるドラマ『Scooper』が4月9日より配信中だ。今回は、本作で主演を務める阿部顕嵐さんにインタビューを敢行。7ORDERのボーカルとして活動しつつ、俳優として舞台、映画、ドラマと活躍する阿部さんに本作の魅力とキャリアの転換期、俳優活動について話を聞いた。(取材・文:斎藤香)
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友人をモデルにしたリアルな役作り
―――『Scooper』は1話1〜3分のショートドラマで、移動中でもスマホで手軽に楽しめるところが魅力ですね。今の社会を切り取った内容ですが、脚本を読んで感じたことを教えてください。
「SNSで発信することは、今やとても身近なことなので、脚本に違和感はなかったです。芸能界のスキャンダルを追う週刊誌の編集者役なので、取材する側からの視点など楽しく読ませていただきました」
―――阿部さんが演じる佐藤翔太は、週刊文鎮の新人編集者。東京大学卒のエリートですが、役作りはどのようにしましたか?
「東大卒の僕の友人を参考に演じました。佐藤は知識を語りたがるところがありますが、僕の友人も同じで、聞いてないのに自分の得意分野について語り始めることがあるんです。それは自慢でもマウントを取ろうとしているわけでもなく、興味があることや専門分野について語ることが楽しくて仕方がないんだと思います。佐藤もそういうタイプなので、東大卒の友人の存在が役作りの助けになってくれました」
―――佐藤というキャラクターはどのように解釈しましたか?
「自分の正義感をしっかり持っていて、決して周りの雰囲気に流されず、違うと思ったら意見を言葉にできる強さがあるキャラクターだと思いました。しかし、まだ社会人になったばかりで世間知らずなところがあるので、正義感が空回りをして周りから浮いてしまうところがあるんです。なので目の前で起こることに翻弄されたり、巻き込まれたりするんだと思います」