フジテレビ系列の月曜9時枠のドラマといえば、名作ドラマの宝庫。ラブストーリーを中心に制作していた時期もあったことから、女性が憧れる女性像のアイコンとして多くの女優が台頭してきた。今回は、”月9ドラマ”の中でも最も魅力的だったヒロインを5人セレクト。代表作とも呼べる名キャラクターたちをご紹介する。第5回。（文・菜本かな）

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悪魔のような性格なのに憎めない

井上真央（福永美緒）
『ファースト・キス』（2007）

脚本：井上由美子
キャスト：井上真央、平岡祐太、酒井若菜、伊藤英明、松雪秦子

【注目ポイント】

『ファースト・キス』（2007）のヒロイン・福永美緒は、生まれつき心臓に重い病気を抱えている。そのせいか、小さいころからとにかく甘やかされて育ち、悪魔のような性格になってしまった。

　しかし、なぜか憎めないのがすごい。性格が良い人が好かれるのは当たり前だと思うが、周囲にわがまま放題なのにも関わらず、みんな何だかんだで言うことを聞いてしまう美緒のようなキャラって唯一無二だと思う。

　美緒は、成功率が五分五分な手術を受ける前に、兄・和樹（伊藤英明）のいる日本に帰国するのだが、そこで出会った人々に影響を受けてだんだんと変わっていく。

　いつも強がっていたのに、結樹秋生（平岡祐太）に恋をしてから、和樹の前で弱みを見せるようになったり…。傍若無人な振る舞いが多く目立っていたが、そういうギャップが人を惹きつける所以なんだろうなと思った。

　また、大病を抱えながらも、まわりに暗い表情を見せず、常に明るく生きようとしている姿勢がカッコ良い。

（文・菜本かな）

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【了】