”お蔵入り”の真相がヤバい…制作中止になった海外映画(1)失敗作の烙印押され挫折も…10年越しの復活劇
莫大な予算をかける映画ビジネスには、多くの夢と希望が詰まっているが、裏を返せばその分リスクも大きい。さらに大々的に制作発表されていたにも関わらず中止ともなれば、その理由が気になってしまうのが人間だ…。そこで今回は、制作中止になった洋画を5本セレクトして、その理由とともにご紹介する。第1回。(文・阿部早苗)
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【著者プロフィール:阿部早苗】
仙台在住のライター。2020年にライターデビュー。これまで東日本大震災での企業活動をまとめた冊子「こころノート」第2弾、プレママ向けフリーペーパーを執筆した他、エンタメニュース、福祉関連記事、GYAO トレンドニュース、地元グルメライターなどWEB媒体を中心に執筆。映画なしでは生きられないほど映画をこよなく愛する。
1作目が爆死でキャスト&スタッフ総入れ替えへ…。
『ファンタスティック・フォー』の続編
原作:スタン・リー、ジャック・カービー
出演:マイルズ・テラー、ケイト・マーラ、マイケル・B・ジョーダン、ジェイミー・ベル、トビー・ケベル
【注目ポイント】
2015年に公開された映画『ファンタスティック・フォー』も続編の製作が中止された作品のひとつ。同作は、マーベル・コミック原作のリブート作で、監督はジョシュ・トランクが務め、脚本にはジョシュ・トランク、ジェレミー・スレイター、『X-MEN』(2000)などを手がけたサイモン・キンバーグが参加した。出演者にはマイルズ・テラー、ケイト・マーラ、マイケル・B・ジョーダン、ジェイミー・ベル、そしてトビー・ケベルが名を連ねた作品だ。
早い段階で続編が2017年6月に公開予定であることが明かされており、ファンの間では大きな期待が寄せられていた。期待の背景には、1作目の課題や失敗を糧に、より完成度の高い作品へとつなげてほしいというマーベルファンの強い思いがあった。
しかしながら、事態は思うように進まない。1作目は製作費に約1億2000万ドルが投じられたが、全世界での興行収入は約1億6800万ドルにとどまり、北米ではわずか約5600万ドルという残念な結果に。宣伝費を含めた総費用を回収できなかったとされており「興行的な失敗作」という烙印を押され、製作中止が発表されたのだ。
なお、『ファンタスティック・フォー』の映画化権には一定期間内に新作を製作・公開しなければ、権利はマーベルに自動的に戻るという条件が付けられており、2015年版以降、続編の制作が行われないまま時が経過。最終的に、2022年までに新作の動きがなかったため、映画化権は正式にマーベル・スタジオへと戻された。
これを受け、マーベル・スタジオ製作で新たなキャストとスタッフによる映画『ファンタスティック4:ファースト・ステップ』が2025年夏に公開を予定している。
(文・阿部早苗)
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