史上最も泣ける日本のアニメ映画は? 最強の感動作(3)事故で幼馴染が他界して…号泣必至のラストシーンとは?
現実から逃避したい時、映画はどこまでも空想の世界に連れて行ってくれる。さらにアニメ映画を選べば、実写映画以上に心を開放させることができるかもしれない。アニメの世界に酔いしれて、心を浄化させてみるのも良いだろう。そこで今回は、もっとも泣ける日本のアニメ映画を5本厳選してご紹介する。第3回。(文・小室新一)
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『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』(2013)
監督:長井龍雪
脚本:岡田麿里
原作:超平和バスターズ
出演:入野自由、茅野愛衣、戸松遥、櫻井孝宏、早見沙織、近藤孝行
【作品内容】
埼玉県秩父で暮らす仁太は、近くに住む芽衣子たちと「超平和バスターズ」というグループを作って遊んでいた。しかし、ある事故で芽衣子は戻らぬ人となってしまい、仲間たちとの距離は離れてしまっていた。それから時が経ち、高校生になった仁太のところに突然、芽衣子が現れる。
【注目ポイント】
深夜放送にもかかわらず、「泣けるアニメ」としてセンセーションを巻き起こした『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』の劇場版。アニメシリーズでは描き切れなかった部分に加えて、アニメの最終回から1年後の仁太たちの姿が描かれている。
幼少期の事故をきっかけにバラバラになってしまった超平和バスターズのメンバーは、それぞれに共感できる要素があり、魅力的なキャラクターに造形されている。それぞれのキャラクターが尊敬や恋愛、妬みや後悔などの心の傷に向き合う姿を観ると、胸が締め付けられる。めんまこと芽衣子のかわいらしい姿は、観る人をくぎ付けにすると同時に、彼女の成長した姿を想像させることで、切ない気持ちにもさせられる。
ラストシーンでは、劇場にいる人のすすり泣きが聞こえてきたのを今でも覚えている。そのシーンに流れる「secret base〜君がくれたもの〜」はさらに、視聴者の涙を加速させていた。
本作の人気はとどまることを知らず、後に実写ドラマ化されたり、いまだに聖地となっている秩父に多くのファンが足を運んでいる。
(文・小室新一)
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