尾田栄一郎による大人気マンガ『ONE PIECE』。1997年より「週刊少年ジャンプ」（集英社）で連載されて以来、世界中で愛され続けてきた名作だ。今回は、2024年にNetflixでドラマ実写化され大成功を収めた本作を、「日本で実写化するとしたら」というテーマで妄想キャスティングする。（文・かんそう）

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【著者プロフィール：かんそう】

2014年から、はてなブログにてカルチャーブログ「kansou」を運営。記事数は1000超、累計5000万アクセス。読者登録数は全はてなブログ内で6位の多さを誇る。クイック・ジャパン ウェブ、リアルサウンド テックなどの媒体でライター活動を行うほか、TBSラジオで初の冠番組『かんそうの感想フリースタイル』のパーソナリティも務め、2024年5月に初書籍『書けないんじゃない、考えてないだけ。』を出版した。

麦わらの一味をまとめる女性航海士

ナミ

演じるならこの人
〜池田エライザ〜

　麦わらの一味の航海士、ナミ。一癖も二癖もある麦わらの一味をまとめあげるしっかりとした性格の持ち主。幼少期に突如現れた魚人の海賊団「アーロン一味」に故郷であるココヤシ村を支配され、育ての親であるベルメールを殺害されてしまうが、村を救う取引のため泥棒稼業をして金を集めながら海図の制作を強要されていた。

　辛い過去を抱き、海賊に対して憎しみを持ちながらも、ルフィたちと出会いその明るさや信念に触れることで徐々に「仲間」としての感情を抱くことになるという、単純なようでいて非常に難しいキャラクターだ。

　そんなナミ役に私が抜擢したいのが、池田エライザだ。近年では社会現象を巻き起こしたNetflix『地面師たち』（2024）で、地面師を追う刑事を好演、さらにドラマ『海に眠るダイヤモンド』（TBS系、2024）で端島に流れ着いた謎多き歌手・リナを演じ話題となった。

　どこか陰のある人物を演じるのが非常に上手く、微妙な感情の機微を視聴者にも分かりやすく伝える確かな演技力がある。そんな池田エライザならば、序盤のナミが抱えていた、心の闇も的確に表現してくれることだろう。池田エライザの演じるナミが、ココヤシ村でルフィたちに助けを求める時の「助けて…」を想像するだけで涙が止まらない。