受賞を逃してブチギレも…。アカデミー賞史上最高の名勝負(4)。究極の”親娘”対決! 娘の勝利に母は…?
text by 編集部
映画はショービジネスである以上、出演する俳優陣も、失望や落胆、歓喜などの感情を隠すことに長けているはずではあるが、時に本音が漏れることもある。今回は、彼らのアカデミー賞受賞の裏に見える、本音の部分を知るために、アカデミー賞史上に残る名勝負をピックアップし、雌雄が決した瞬間のリアクションにフォーカス。英Independentの記事を参考に紹介していく。今回は第4回。
●史上初のダブル受賞なるか? 自身の「娘」役がライバルに
ホリー・ハンターVSアンナ・パキン
【1994年第66回アカデミー賞/助演女優賞】
勝者:アンナ・パキン(『ピアノ・レッスン』)
敗者:ホリー・ハンター(『ザ・ファーム 法律事務所』)
1958年生まれの女優、ホリー・ハンターは1993年に、『ピアノレッスン』と『ザ・ファーム 法律事務所』という2本の映画に出演。カンヌ国際映画祭で最高賞を受賞した前者では主演女優賞、後者では助演女優賞にノミネートされていた。長い歴史を誇るアカデミー賞において、一人の役者が同じ年に2つの賞を獲得した前例はなく、快挙達成に期待が集まっていた。
蓋を開けると、この年の助演女優賞を獲得したのは、『ピアノレッスン』でハンターの娘役を演じた当時若干11歳のアンナ・パキン。負けた時の、ホリー・ハンターの様子は、大変悔しそうだがとても爽快だ。頭を大きく振り、映画『ピアノ・レッスン』で共演したアンナ・パキンの受賞を心から祝う姿は見ていてとても気持ちが良い。
ハンターは映画『ザ・ファーム 法律事務所』で助演女優賞を逃したが、『ピアノ・レッスン』では前評判どおり主演女優賞を受賞した。
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