漫画『ONE PIECE』史上最大の謎は? 未回収の伏線5選。“漫画界の聖書”…ネットで議論を集めている考察を紹介
1997年に連載を開始して以来、世界中で愛され続けている漫画『ONE PIECE』。累計販売部数は5億冊に上り、漫画界の聖書との異名をとっている。そんな本作だが、連載から30年を経てもいまだに数々の謎が残されている。今回は、中でもネットで議論をよんだ説5本をセレクト。最新の内容も含めて詳しく紹介する。(文:編集部)
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実は麦わらの一味でもっとも謎めいた存在?
航海士・ナミの正体
ワノ国編で元王下七武海のジンベエが加入し、10人となった麦わらの一味。彼らは皆、一味に加入した後に回想編で出自を掘り下げられるのが常だ。例えば、ホールケーキアイランド編ではサンジの知られざる出生が明かされ、北の海の海遊国家・ジェルマ王国の王族ヴィンスモーク家の生まれであることが判明した。
しかし、ただ1人出自が全く明かされていない人物がいる。それが、ナミだ。
元々泥棒稼業で金を集めていたナミは、海賊バギーが牛耳るオレンジの島でルフィ、ゾロと邂逅。その後、アーロンパーク編で、養母のベルメールがアーロンに殺害されていたという悲しき過去が明らかになった。
しかし、実のところ、ナミはオイコット王国で拾われた戦災孤児で、実の親はわかっていない。そのため、ネットでは、実はナミがオイコット王国の王女なのではないかという説や、世界を牛耳る天竜人の末裔なのではないかという説など、さまざまな噂が囁かれている。
夢のあるものでは、ナミがルフィの義兄でロジャーの息子であるエースの実の妹だという説がある。きっかけは551話に描かれたとあるコマだ。このコマでは、エースを産んだ母ポートガス・D・ルージュが彼を抱きながら次のようにつぶやく。
「女の子なら『アン』 男の子なら…『エース』……」
これはルージュが、エースに加えてもう1人「アン」という妹を産んだ可能性を示している。
ここで注目すべきはナミの名前だ。この「ナミ(NAMI)」という名前、逆から読むとなんと「IMAN=I`m An(アイムアン)」となる。加えて、『ONE PIECE』のプロトタイプとなる読み切り作品『ROMANCEDAWN(ロマンスドーン)』には、なんとナミとよく似た「アン」という女性が登場する。つまり、ナミの本当の名前は「アン」だったというのだ。
また、ナミが古代兵器ウラヌスだという説もある。人間が兵器というのは一見するとなんとも荒唐無稽に思えるが、全く信憑性がないわけではない。というのも、魚人島編で登場したリュウグウ王国王女のしらほしが、古代兵器ポセイドンであることが判明しているからだ。その点、すでにクリマタクトで天候を巧みに操っているナミが古代兵器に匹敵するポテンシャルを秘めているとしても不思議ではない。
とはいえ、ナミについて多くが語られていない以上、どんな説も憶測になってしまうというのが正直なところだ。最終章で彼女の秘密が開陳されることに期待したい。