胸糞悪すぎる…史上最も恐ろしい“ヒトコワ”映画(5)小児性愛者の闇がコワい…議論を巻き起こした衝撃作
text by ニャンコ
チャッキーにジグソウ、そして貞子ー。ホラー映画はこれまで世にも恐ろしい「スター」たちを多数輩出してきた。しかし、怖いのは何も妖怪や幽霊だけではない。隣に住むあの人も、突然「モンスター」に変貌するかもしれないのだ。そこで今回は身近に潜む人間の恐怖を描いた「ヒトコワ映画」5本をセレクト。海外発の傑作スリラーを紹介する。第5回。(文・ニャンコ)
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児童虐待の実態を暴いた究極のヒトコワ映画
『SNS 少女たちの10日間』(2020)
監督:バーラ・ハルポバー
キャスト:テレザ・チェジュカー、アネジュカ・ピタルトバー、サビナ・ドロウハー
【作品内容】
巨大な撮影スタジオに作られた3つの子ども部屋。ここに、童顔の3人の女優が集められた。彼女たちは特殊メイクで12歳の女子に扮し、SNSで友達募集をはじめる。
【注目ポイント】
SNS上の児童性的搾取の実態を暴き出すチェコ発のドキュメンタリー。監督はチェコのドキュメンタリー作家ヴィート・クルサークとバーラ・ハルポバーが務める。
本作の最大の特徴は、被害者視点に立ったカメラワークや編集だろう。出演者は、特殊メイクで12歳の少女に扮した22歳の女優3名。作中では、彼らがSNS上で10日間にわたり成人男性とやり取りをする場面が克明に映される。
初めのうちは普通にやり取りをする彼女たちだが、次第に虚構と現実の境界が曖昧になり、精神的に追い詰められていく。教育機関や法制度の不備も浮き彫りにしたこの描写は、公開当時チェコ国内で大きな社会的議論を巻き起こした。
この映画の最大の問題は、彼女たちに牙を向く成人男性が、どこにでもいる普通の男性ということだろう。つまり、本作の「諸悪の根源」は、SNSがはらむ構造的な問題であり、ネット社会の病理そのものなのだ。
私たちの生活になくてはならないSNSが、無防備な若者にとっていかに危険かを突きつける衝撃作だ。
(文・ニャンコ)
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【了】