『波うららかに、めおと日和』第4話考察&感想。芳根京子を巡る三角関係が微笑ましい…いま昭和新婚ラブコメが求められるワケ【ネタバレ】

text by 菜本かな

芳根京子主演のドラマ『波うららかに、めおと日和』(フジテレビ系)が放送中だ。本作は、昭和11年を舞台に交際ゼロ日婚からスタートする、歯がゆくも愛らしい“新婚夫婦の甘酸っぱい時間”を描いたハートフル・昭和新婚ラブコメ。今回は第4話のレビューをお届けする。(文・菜本かな)【あらすじ キャスト 解説 考察 評価 レビュー】

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昭和新婚ラブコメが求められている理由は?

『波うららかに、めおと日和』第4話 ©フジテレビ
『波うららかに、めおと日和』第4話 ©フジテレビ

 『波うららかに、めおと日和』(以下『めおと日和』)の放送が発表された時、「男女平等が謳われているいま、男性が働きに出て、女性が家を守るのが当たり前だった時代のラブコメってどうなんだろう?」と思っていた自分を叱り飛ばしたい。

 今の時代だからこそ、こういう昭和新婚ラブコメが求められているのだろう。『めおと日和』は、ジェンダー平等を強く主張するわけでもなく、かつての日本の“普通”を体現している夫婦の甘酸っぱい時間を丁寧に描いている。

 正直なことを言うと、本作を見る前のわたしは、男性が働きに出て、女性が家を守る形の夫婦は、男性優位になりがちなのでは? と思っていた。しかし、なつ美(芳根京子)と瀧昌(本田響也)を見ていると、それは違うのだと気付かされる。なぜなら、2人ともそれぞれに与えられたポジションを全うし、お互いを尊敬し合っているのだ。

 なつ美は瀧昌が仕事に集中できる環境を作るために、全力で家事をする。そして、瀧昌はそんななつ美をリスペクトして、彼女のために仕事を頑張っている。どちらが上だとか下だとか、そんな争いはこの夫婦の間には存在しない。“支え合う”って、2人みたいな関係のことを指すんだろうなと思う。

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