ドラマ『Dr.アシュラ』第6話考察&感想レビュー。佐野晶哉が名演で魅了…“薬師寺”へのエールが絶えないワケ【ネタバレ】

text by 西本沙織

松本若菜主演のドラマ『Dr.アシュラ』(フジテレビ系)が放送中だ。本作は、こしのりょうの同名漫画を原作とした救命医療ドラマ。“アシュラ”と呼ばれる凄腕のスーパー救命医の活躍を描く。今回は、第6話のレビューをお届けする。(文・西本沙織)【あらすじ キャスト 解説 考察 評価 レビュー】

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成長をみせる薬師寺保(佐野晶哉)

『Dr.アシュラ』第6話©フジテレビ
『Dr.アシュラ』第6話©フジテレビ

 救急科を舞台に、医療現場の現実に挑む医師たちの活躍を濃密に描いてきた『Dr.アシュラ』。はやくも折り返し地点を迎え、物語は後半戦に差しかかる。これまでは原作漫画のエピソードをモチーフに、患者と医師たちの人間ドラマを再構築してきた本作だが、第6話ではオリジナルエピソードがメインとなった。

 ピックアップされたのは、研修医の薬師寺保(佐野晶哉)。最初こそポンコツっぷりが激しかったものの、最近では成長が著しい。ドラマ全体を通して最も変化や成長を感じさせるキャラクターである彼は、演じる佐野晶哉の人柄も相まって、なんだか応援したくなる。SNS上でも、「保ならできるよ!」「頑張れ保!」とエールが絶えない。

 そんな保に、本回では苦難が降りかかる。ホットラインが鳴り、建築現場の崩落事故で負傷した患者が運ばれてきた。保はやる気満々に飛び込むが、いざ現場に入ると空回りの連続で落ち込んでしまう。

 ナオミ(小雪)や歩夢(荒井玲良)が言うように、研修医だからできないのが当たり前で、完璧を求めることは現実的ではないのかもしれない。けれど、一歩間違えば患者を危険に晒さしてしまう可能性があるのが医療の現場。完璧にこなさなければと、保のようにぐっと力が入ってしまうのは仕方がないことのようにも思う。

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