映画『ミッション：インポッシブル／ザ・ファイナル・レコニング』（2025）が世界興収4億5000万ドルを突破し、シリーズ史上最大のヒットとなった。クルーズ演じるイーサン・ハントがAIの暴走を阻止する本作は、シリーズ第8作にして完結編。観客を圧倒したのは、物語のスケールだけでなく、彼が命を懸けたスタントの数々だった。(文・編集部)

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トム・クルーズは再び限界を超えられるのか？

　毎度、観客の期待を遥かに上回り、トム自身の限界突破が話題になる本作のアクションシーン。今回特に話題となったのは、上空約2400m、時速225kmで飛行する複葉機の機体外で繰り広げられた空中戦だ。クルーズが胴体から翼まで機体の外を自力で移動し、風圧と酸素の薄さに耐えながら演じきったこのシーンは、彼のキャリアにおける最高到達点と称されても過言ではない。

　そんな中、ファンの間で囁かれているのは『トップガン3』についてだ。2022年に公開された前作『トップガン マーヴェリック』（2022）は、世界興収15億ドルを記録し、アカデミー賞にも6部門ノミネートされた。

　そこで思わず期待をしてしまうのが、クルーズが再びアクションシーンで限界を超えることである。だが、実際には軍用機に関する規制や安全管理の面で、彼のような命がけのスタントを再現するのは困難だと言われている。つまりは、流石に『トップガン』シリーズには越えられない現実があるのではないかとの意見だ。

　だからこそ『ミッション：インポッシブル』シリーズがここで完結したのは正解なのかもしれない。トム・クルーズという俳優が、また新たな奇跡を見せてくれる可能性はゼロではないが、頂点で立ち止まることもまた、伝説の証明なのだろう。

(文・編集部)

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