海外版よりも面白い…史上最高の日本のリメイクドラマ5選。完成度が高すぎる…オリジナルへの敬意が光る成功作をセレクト
韓国の映画やドラマは、世界各国で高い人気を誇り、多くの賞を受賞している。近年では、各国が韓国作品をリメイクする動きも活発であり、日本もその一つである。今回は、韓国作品を原作とした日本リメイク版を5本厳選し、それぞれの魅力と注目ポイントを紹介する。(文・編集部)
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ジャンルを越えた魅力を持つ素晴らしいリメイク
『グッドドクター』(フジテレビ系、2018)
原作:『グッド・ドクター』(2013)©KBS./脚本 パク・ジェボム、オ・ハナ
脚本: 徳永友一、大北はるか
出演:山﨑賢人、上野樹里、藤木直人、柄本明
【作品内容】
新堂湊(山﨑賢人)は、自閉症スペクトラム障害を持ちながら、驚異的な記憶力を誇るサヴァン症候群の青年である。医学の知識が豊富な湊は小児科にレジデントとして採用されるが、障がいや独自の考え方に医者や患者の家族から理解されず、誤解されることも多い。
それでも湊は、コミュニケーションの困難に直面しながらも子どもの命を救うために奮闘し、少しずつ周りの信頼を得ながら医者として成長していく。
【注目ポイント】
本作は、2013年に韓国で放送され話題を呼んだドラマ『グッド・ドクター』を原作に、日本で2018年にリメイクされた医療ヒューマンドラマである。単なる医療現場の描写にとどまらず、自閉症スペクトラムという障がいに正面から向き合いながら、人と人との関係性の中で成長していく主人公の姿を通して、共感や思いやりの大切さを描き出している。
主人公・新堂湊を演じたのは山﨑賢人。天才的な記憶力と空間認識能力を持ちながらも、社会性やコミュニケーションに課題を抱える難役を、繊細かつ真摯に演じきり、多くの視聴者の心を揺さぶった。その純粋さと不器用さに、視聴者はいつしか湊を応援せずにはいられなくなる。
原作である韓国版は、主演のチュウォンの熱演も相まってKBS演技大賞を受賞し、その後アメリカをはじめ世界各国でリメイクされるなど、国際的にも高い評価を受けている。韓国版では医療ドラマとしての緊張感と同時に、ヒューマンドラマやラブストーリーの要素も巧みに織り交ぜられており、ジャンルを越えた魅力を持つ作品に仕上がっている。
日本版もまた、障がいを題材にしながらも説教臭くならず、温かく包み込むような物語構成が特徴で、観る人に深い余韻と問いかけを残す秀作となっている。