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「裏切り者だらけ…」 韓国製スリラー映画の傑作(5)。子供がかわいそう…胸糞悪い社会派スリラー

text by 編集部
主演のイヨンエGetty Images

胸キュン恋愛作品が多い印象の韓国映画。実は韓国映画は恋愛ものばかりではなく、サスペンス・スリラーの名作がたくさんある。その中でもハラハラドキドキのスリラー作品を5本紹介。怖いけど気になる! そんな作品ばかりを集めた、とっておきの5作品。観る者は推しの俳優のいつもと違う顔を知り、衝撃を受けることになるだろう。今回は第5回。

●子供のためなら何でもする母の強さ。手に汗握る社会派スリラーの快作

『ブリング・ミー・ホーム 尋ね人』(2019)


出典:Amazon

監督:キム・スンウ
脚本:キム・スンウ
出演者:イ・ヨンエ ユ・ジェミョン イ・ウォングン

【作品内容】

看護師として働くジョンヨン(イ・ヨンエ)は、6年前に行方不明となった息子のユンスを夫と共に探し続けていた。ある日彼女の元へ息子の情報が寄せられる。その情報をもとにジョンヨンは漁村へと向かうが、彼女の前に立ちはだかったのは、釣り場を営む怪しげな一家だった…。

『宮廷女官チャングムの誓い』の主演を演じたイ・ヨンエ。今作品は彼女の14年ぶりの復帰作。『梨泰院クラス』のユ・ジェミョン、『The NET 網に囚われた男』のイ・ウォングン、『毒戦 BELIEVER』のパク・ヘジュンらも主演。

【注目ポイント】

今作品はこれまで紹介してきたものと異なり、子供が可哀想な目に遭う胸糞悪い作品になっている。また、観ていると辛い気持ちになると同時に、社会について考えさせられる作品でもある。怪しい釣り場の人々の「自分は悪くない」という人間の嫌な部分がリアルに表現されている。また、警察は頼りにならないどころか、まさかの敵側。

本作品の見どころはやはり母の強さである。自分の息子が行方不明になり、ずっと支え合ってきた夫も事故で失ってしまう。身内にも裏切り者がおり、たった一人で戦っていくハメになるが、それでも希望は捨てずにたくましく立ち向かう姿はかっこよく、まさに母親の鑑である。

感動系作品にももちろん愛は感じられるが、今作品のような窮地に追い込まれた状況にこそ、親の愛が存分に伝わってくる。果たしてジョンヨンは息子を見つけることができるのか。恐怖と愛が存分に詰まった作品となっている。

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