まるで「絵画」のような美しさ…清原果耶が特に似合っていた衣装とは? ドラマ『初恋DOGs』第3話考察&感想【ネタバレ】

text by あまのさき

清原果耶主演のドラマ『初恋DOGs』(TBS系)が放送中だ。TBSが韓国の制作会社STUDIO DRAGONと初タッグを組んだ本作は、愛犬同士の一目ぼれから始まる、こじらせ大人3人の国を越えたラブストーリー。今回は、第3話のレビューをお届け。(文・あまのさき)【あらすじ キャスト 解説 考察 評価 感想 レビュー】

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初恋を自覚した愛子(清原果耶)はどう出る?

『初恋DOGs』第3話 ©TBS
『初恋DOGs』第3話 ©TBS

 初恋DOGsの第3話。ポイントとなったのは、子どもの頃に愛子(清原果耶)と接点があったことを快(成田凌)が覚えているかどうかと、快が面倒を見ている将軍=ロッキーの行方。その成り行きを静かに見守っていたら、物語は予想外の展開へ…。

 前回、快とともに河原でキングという子犬の面倒を見ていた過去があることをソハ(ナ・イヌ)に打ち明けた愛子。ソハから、「それは初恋」と言われて、早口で否定の言葉を並べるなど、動揺する様子を見せるのがなんとも可愛らしい。

 仕事をしているときの凛々しい様子とはまるで違う。この緩急というか、柔剛というか、それを鮮やかに行き来できるのが清原果耶の魅力。かっこよさもかわいらしさも美しさも賢さも内包する、不思議な俳優だ。

 初恋を自覚した愛子はここから恋愛モードに突入していくのかと思いきや、快がキングの話をするやいなや、あのときの少女が自分であることを快に伝える(清原推しが過ぎる気がして申し訳ないが、このときの青いブラウスがとてもよく似合っていた)。

 ラブストーリーを謳っているにしては、愛子の態度にやや物足りなさを感じてしまったが、「そうなんだ」とたったの5文字で受け合う快には輪をかけてロマンチックさのカケラもない。もうちょっとなにかないのかい!? と、もどかしさを感じたが、そういえば、この人たちは愛を拗らせていたのだった。

 つまり、快の対応は照れ隠しと考えるのが自然だろう。実際、愛からの話を聞いたあと、快は夜の縁側で「どら子…」とうわ言のように呟いていた。

ついに明らかになった“どら子”の正体

『初恋DOGs』第3話 ©TBS
『初恋DOGs』第3話 ©TBS

 物語の後半で明らかになるが、この“どら子”というのは、河原でどら焼きをくれた女の子、つまり愛子のことだという。ちょっと響きに可愛げがないことと、現在の愛子とどら子が一致していなかったのは残念だが、快のなかでも大事な思い出になっていたことは間違いない。

 どら焼きは置いておいて、「犬を見るたびにどら子のことを思い出していた」なんて、獣医をしている快にしてみたら毎日思い出していたっていう告白じゃないか。きっと、快はそんなに深く考えていなさそうだけど。

 それにしても、思い出ではあった、でも気付いてはいなかった、というのは、運命的すぎず、ある種リアルでいいかもしれない。将軍とサクラ、2匹のワンちゃんが引き寄せてくれたのは、あくまでも“初恋”なのだし。ゆるやかに2人の関係が育まれていってほしい。

 一方、前回ラストで何者かによって誘拐された将軍。快は将軍を取り戻しに日本へ来ていたソハが犯人なのではないかと疑ったが、どうやらソハの兄であるウ・ソジンが関与しているらしい。ソハはそのことに薄々気付いているが、それを愛子や快には悟られまいとしているようだ。ソハの家族問題、なかなかに根深い。

 このまま交渉が長引けば、将軍の身にさらなる危険が迫る可能性があると判断したのだろう。しばし考えた後、快は将軍をソハに返すことを決めた。

まるで絵画のような美しいシーン

『初恋DOGs』第3話 ©TBS
『初恋DOGs』第3話 ©TBS

 人間の事情に、ワンちゃんを巻き込むのは可哀想だ。さりとてソハに引き取られることが本当に将軍にとって幸せなのだろうか、という疑問は拭えない。

 すると受け渡しが終わりソハに連れられていた将軍が、快のもとへ走って戻って行った。切なげに快を見つめ、まるで抱きつくみたいな仕草を見せる。

 犬から人間への愛情深さが色濃く描かれる本作とて、やや演出じみている気はしつつも、青いシャツを着た快、真っ白な将軍、青い海と白い砂浜というシチュエーションはまるで絵画。夏らしい爽やかさと、少しのほろ苦さを感じる美しいシーンだった。

 この様子を見て、さらに父から将軍の今後の面倒はシッターに任せると聞かされたことで、ソハは将軍を韓国に連れ帰らない決意を固める。これにて父との交渉は決裂。なんと、家族と縁を切るという展開に。

 3兄弟の中で実は一番優秀だというソハ。次々と新事業を打ち出しながらも、兄は上手くいっているようには見えなかった。ソハという人材の流出は、この一家にとって痛手ではないのだろうか? このあたり、後半に向けて愛子を巻き込んだどんでん返しがありそうだ。

 さて、家族の後ろ盾を失ったソハ。長らく優雅なホテル暮らしを送っていたようだが、これからはそんな自由は効かない。そこで、なんと快の家に一緒に住むことになる。

 三角関係と、快とソハの同居生活。ここからが物語の本番、一気に面白くなりそうだ…!

【著者プロフィール:あまのさき】

アパレル、広告代理店、エンタメ雑誌の編集などを経験。ドラマや邦画、旅行、スポーツが好き。

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