木村文乃&ラウールの最後の遠足が切なすぎる…「伏線」となりそうな描写も?『愛の、がっこう。』第6話考察&感想レビュー【ネタバレ】

text by 於ありさ

木村文乃主演のドラマ『愛の、がっこう。』(フジテレビ系)が放送中だ。木村演じる高校教師と、Snow Man・ラウールが演じる夜の世界でNo.1を目指すホストの、禁断なのに純愛な“愛”の物語。今回は、第6話のレビューをお届け。(文・於ありさ)【あらすじ キャスト 解説 考察 評価 感想 レビュー】

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もしも…を考えてしまう関係

『愛の、がっこう。』第6話 ©フジテレビ
『愛の、がっこう。』第6話 ©フジテレビ

 もしも2人が違う状況で出会っていたら、もしも2人が教師とホストじゃなかったら…。これほどまでに2人の「もしも」を考えてしまったのは、最後の遠足をともにする2人があまりにも楽しそうだったからかもしれない。

 昔、幸せなことが続くと、いつか不幸が訪れるのではないかと不安に思っていた子に出会ったことがある。

 その言葉を聞いたとき、筆者は正直なところピンと来なかった。どうして幸せの真っ只中で、不幸を想像するのだろうと。

 しかし、愛実(木村文乃)とカヲル(ラウール)が「最後だから」とその場を楽しむ姿を見たとき、そして、その夢のような1日を終えたときに大量の“現実”が押し寄せたことを見たときに、たしかに幸せにはタイムリミットがあるのかもしれない。幸せと不幸は同じくらいの総量になるように人生が決まっているのかもしれないと思わされた。

根底に流れる共通の思いとは

『愛の、がっこう。』第6話 ©フジテレビ
『愛の、がっこう。』第6話 ©フジテレビ

 それから愛実とカヲルの根底には、どこか「どうせ」という感情を感じる。

「どうせこの恋は叶わない」「どうせ私には(彼女には)婚約者がいる」「どうせ社会が自分たちの関係を許さない」想像するだけでも、数えきれない「どうせ」で形成されている関係なのだ。

 それは2人が想像した“最悪の逃避行”からも見てとれた。2人は社会から変な目で見られ、今の環境からも排除され“最悪”の生活を送る。でも、めちゃくちゃ楽しい毎日。2人は世間の人が描く幸せを2人では実現できないことを知っているのだろう。

 さて、6話まで見て気になっているシーンがいくつかある。その1つが4話で愛実の婚約者である川原(中島歩)が遊び相手と別れるシーンだ。このシーン、川原が相手の女性に電話をかけ、相手の返事を待たずに電話を切るという、かなり一方的なシーンだったのだが、わざわざ描くのには何か理由があるのかと想像してしまう。

 例えば、現在、愛実の両親の目には川原が聖人君主のような素晴らしい男性に写っている。しかし、視聴者からすれば川原が浮気をしていたこと、そして粘着質な一面などを見て、少し嫌悪感を感じている人もいるような印象だ。このギャップを埋めるべく、そのうち川原にも何かしらの制裁が下されるのではないか。それゆえ、わざわざ1シーンとして残したのではないだろうか、と想像する。

あえて描かれた“忘れ物”は伏線?

『愛の、がっこう。』第6話 ©フジテレビ
『愛の、がっこう。』第6話 ©フジテレビ

 そして、今話においても、後々伏線となるのではないかというシーンが1つあった。それは、カヲルが三浦海岸にある食堂に日傘を忘れるシーン。これについて、2人が帰った後に食堂の夫婦が2人のことを話し「きっといつか取りに来るわよ」と語る。なぜ、あえて忘れ物のその後について、書く必要があったのかというのは非常に気になるところだ。

 そう言う意味では、最終話までの間に、三浦海岸という思い出の地はまた出てきそうである。愛実が昔飛び込んだのが海で、もしかしたらもう1度同じ一途を辿るのかもしれないということを想像しても。

 ドラマのキービジュアルに使われているコピー「この恋は、誰にも祝福されない」が色濃く描かれていた第6話。果たして、2人は本当に“最後”なのか。少しずつ入れ込まれた1シーンにも注目しながら最終回まで見届けたい。

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【著者プロフィール:於ありさ】

ライター・インタビュアー。金融機関、編プロでの勤務を経て2018年よりフリーランスに。サンリオ・アイドル・恋愛コンテンツ・ガールズカルチャー・テレビ・ラジオ・お笑い・サッカーが好き。マイメロディに囲まれて暮らしている。

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