世界観ぶち壊し…大失敗のゲーム実写化映画(2)。こんなのじゃない! ファンの不評の買った最悪の失敗作
優れたゲームを輩出することで、世界的にそのブランド力が認められている日本。今回は、日本発の名作ゲームを映画化したものの、ゲームファンから不評を呼んだ失敗作を厳選してご紹介する。原作の雰囲気をぶち壊した作品からストーリーが捻じ曲げられてしまった作品などをセレクト。観ていて思わずリセットボタンを押したくなる作品ばかりを揃えた。今回は第2回。(文・ZAKKY)
●「こんなのモンハンではない!」ゲームファンから不評を買った残念な実写化
『モンスターハンター』(2020)
監督:ポール・W・S・アンダーソン
脚本:ポール・W・S・アンダーソン
出演:ミラ・ジョヴォヴィッチ、トニー・ジャー、ティップ・“T.I.”・ハリス、ミーガン・グッド、ディエゴ・ボネータ、ジョシュ・ヘルマン、ジン・アウヨン、ロン・パールマン
【作品内容】
人間が多種多様なモンスターと共存している新世界。強力な生物を狩るために訓練された戦士であるハンターは、角の生えた地底のモンスター「ディアブロス」に船を襲われ、チームと離ればなれになってしまう。
【注目ポイント】
熱心な“モンハンファン”と、プレイしたことのない人の間で、意見が割れた作品である。後者からは「映画として普通に面白かった」という声もチラホラ聞かれるが、前者からしてみたら「こんなのモンハンではない!」と言いたくなる出来栄えだったようだ。
前半では、ゲーム版『パシフィック・リム』の訓練シーンに酷似した、人間同士の戦いが描かれるが、イマイチ盛り上がりに欠ける上、長尺すぎるという印象を受ける。モンハンを知らない観客のために、世界観を説明する意図があったと推測されるが、ゲームファンからすれば、冗長なシーンに見え、逆効果となってしまった。
続けて、モンハンファンの声を代弁しよう。「ディアブロス」「リオレウス」「ゴアマガラ」といった人気モンスターを出したいのはわかる。だが、2018年に発表された『モンスターハンター:ワールド』を元にした世界観であれば、ラスボスを務めるのはゴアマガラではなく、「ネルギガンテ」が適任だったのではないか。その点も、ゲームの世界観を活かしきれていないという印象だ。
モンハンの醍醐味は何と言っても、狩猟→装備強化→狩猟のループである。そこをもっとテンポよく表現できていれば…。ゲームファンからしたら「痒いところに手が届かなかった」という感想が正直なところだろう。
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