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見事なラスト! 最後に残る謎と余韻は…。映画『ジョージア、白い橋のカフェで逢いましょう』忖度なしガチレビュー

text by 寺島武志

第17回ベルリン国際映画祭国際映画批評家連盟賞を受賞した映画『ジョージア、白い橋のカフェで逢いましょう』か公開中だ。ジョージアの街で出会った男女が、呪いで外見が変わってしまい、すれ違いから始まるラブストーリー。そんな本作の忖度なしレビューをお届けする。【あらすじ キャスト 考察 解説 評価】(文・寺島武志)

【あらすじ】

ヨーロッパの桃源郷と呼ばれるジョージア (旧:グルジア)の美しき古都、クタイシ。街中ですれ違いざま本を落としたリザと拾ったギオルギ。たった数秒、言葉を交わしただけの2人は夜の道で再会する。あまりの偶然に、名前も連絡先も訊かないまま、翌日白い橋のそばにあるカフェで会う約束だけをする。しかし邪悪な呪いによって、翌朝2人は目覚めると外見が変わってしまう。それでもリザ―とギオルギは約束したカフェに向かい、現れない相手を待ち続ける。待ち人も姿が変わっているとは知らずに…。

ヨーロッパの桃源郷が舞台
ファンタジーあふれる恋愛映画

©DFFB Sakdoc Film New Matter Films rbb Alexandre Koberidze

本作は、ジョージアのクタイシを舞台に織りなされるファンタジーあふれる恋愛映画だ。クタイシは、ソ連時代に第2の工業都市として栄え、現在では、ジョージア議会議事堂が首都トビリシより移転してきたほか、ヨーロッパの桃源郷とも呼ばれる美しい古都として、多くの観光客を魅了している。

ギリシャ神話によると、紀元前2000年紀、ギリシャの英雄たちが巨大なアルゴー船でコルキス王国に黄金の羊毛を求め、古代ジョージアに来たといわれている。コルキス王国の首都はクタイシにあったともいわれており、考古学者に発見された黄金の芸術品からもわかるように、ギリシャの英雄たちはコルキスの豊かさに感動したという。

コルキスの黄金の工芸品は現在、ジョージア国立博物館で展示されており、3000年も経つ今日でも輝きを放っている。

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