ツッコミどころ満載! 史上最低のパクリ映画(5)。貧乏くさくてショボすぎ…気持ち悪いラストで最悪の気分
創作物には“パクリ”と呼ばれる類似作品が現われるものである。それは映画界においても同じだ。だが“パクリ”作品も見方によっては、なんだか笑えたりもする。「タイトルや雰囲気を何となく似せたので、間違えて観てくれないかなあ…。」多分そんな感じであろう。今回は、製作者たちの熱い思いがこもった“パクリ映画”を5本厳選してご紹介!(文・ZAKKY)
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本家は金持ちが主人公だけどこちらは貧乏くさすぎ
気持ち悪いことこの上ないラストは必見
〇本家『アイアンマン』(2008)
×パクリ『メタルマン』(2008)
原題:Metal Man
監督:ロン・カーコスカ
脚本:カルロス・ペロス
出演者:サミュエル・ネイサン・ホフマイア、レジー・バニスター
【作品内容】
天才大学生・カイルは、恩師であるブレイク博士に呼び出されると、「メタルマンマスク」と「メタルマンスーツ」を装着させられる。実験室に隔離されるカイル。そんな中、ブレイク博士は、世界征服を目論む敵・セバスチャンによって殺害されてしまう。カイルはブレイク博士の生き写しである「ナビゲートAI」の助けを得てメタルマンとして覚醒するのだが…。
【注目ポイント】
身に着けると超絶的なパワーを持つ(らしい)メタルマンと化すことができる、パワードマスクとスーツ。しかし、このマスクには致命的な欠点が存在する。それは… 一度装着すると脱ぐことができないのだ!
そして、メタルマンはそのままの姿で基本、車移動をし、職務質問を受けたりもする(当たり前だ)。さらに、腰に巻いているベルトはおそらくAmazonで購入したであろう、仮面ライダーカブトの「変身ベルトDXカブトゼクター」であり、スーツもサイズが合っていないブカブカな物だという低予算っぷりで哀愁もなかなかのもの。
さらにどんくさいアクションも必見。しかも、敵のほとんどが街のチンピラみたいなやつらなので、ただの素人による喧嘩である。極めつけは、カイルの彼女も博士によりパワードマスクを被らされ、メタルマンレディーになるという拷問に近い仕打ちを受け、一生、その姿で過ごすというとんでも展開に!
しかし、メタルマンとメタルレディーは、そんなことはむしろ望んでいたという雰囲気で、熱い抱擁を交わしながらの、気持ち悪いことこの上ないエンディングを迎える。
ちなみに脚本担当のカルロス・ペロスは、 他にも『スペース・トレック(2009)』 などを手がけ、SF映画のパクリ常習犯として、一部では人気を博しているとか、いないとか。
(文・ZAKKY)
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