アニメ冒涜の改悪…。大失敗のディズニー実写映画(2)。最悪の黒歴史…名作ぶち壊しのストーリー改変
ディズニーアニメの実写化は公開される度に話題を集める。しかし、中には、ファンから不満の声が挙がる作品も少なくない。ディズニーには長く充実した歴史があり、当然のことながら古参ファンも多い。今回は、そんなファンたちの期待を裏切ってしまった、残念なディズニー実写作品を5本厳選してご紹介する。
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ダンボに感情移入ができない!?
ティム・バートンよ、原作のままでいいのに…。
『ダンボ』(2019)
監督:ティム・バートン
脚本:アーレン・クルーガー
原作:『ダンボ』
出演者:コリン・ファレル、マイケル・キートン、ダニー・デヴィート、エヴァ・グリーン、ニコ・パーカー、フィンリー・ホビンス、アラン・アーキン
【作品内容】
サーカス団に飼われ、大きな耳を使って空を飛ぶことができる小さなゾウの子ども・ダンボが、引き離された母親を助けるため、サーカス団の家族の力を借りて新たな一歩を踏み出す姿を描く。
メガホンをとったのは、『チャーリーとチョコレート工場』『アリス・イン・ワンダーランド』など、数々のディズニー映画を大ヒットに導いてきたティム・バートン。『ダーク・シャドウ』以来、ナイジェル・ゴステロウと共に製作総指揮も務めている。
【注目ポイント】
ディズニーと組んで数々の大ヒット作を世に送り出してきたティム・バートン監督が、老若男女から愛される名作『ダンボ』を実写化すると聞き、狂喜したファンも少なくないだろう。しかし、その期待は脆くも打ち砕かれてしまった。
これまで紹介した作品のほとんどは、ストーリー自体はオリジナルアニメを忠実に再現したものばかりだったが、本作は後半のストーリーが大きく改変されており、賛否両論を引き起こすことになった。オリジナルアニメを知らない人はまだしも、オリジナルを愛する年季の入ったディズニーファンからしたら「変に手を加えないでほしい」というのが正直な気持ちだろう。
また、アニメ版ではダンボ視点で物語が進んでいくため、母親に会えないさみしさや、いじめにあう辛さがひしひしと伝わってくる。しかし実写版では人間視点で物語が進むため、あまり感情移入できないまま終わってしまう。
ちなみにティム・バートン監督にとっても本作は苦い思い出となっているようだ。詳しい内容は明らかではないが、後のインタビューでは、本作の製作過程でディズニー側と意見のすれ違いがあったことを示唆している。結果、バートンは「二度とディズニー映画は撮らない」と宣言するまでに。ファンにとっても製作者にとっても黒歴史と呼ぶにふさわしい一作だ。
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