どっちが魅力的…? 『007』と『ミッション:インポッシブル』、2大スパイ映画を徹底比較。映画としての性質は正反対!?
シリーズもののスパイ映画作品と言えば、真っ先に浮かぶ作品は『ミッション・インポッシブル』と『007』ではないだろうか。どちらの作品も多くの観客を魅了し続ける人気スパイシリーズとなっている。一体、2つのシリーズのうち、どちらがスパイ映画として優れているのか? 今回は現地のメディアを参考に両者を比較していく。
最先端のストーリー構成や技術を貪欲に取りこむ『MIP』
映画『ミッション・インポッシブル』と『007』は、そのスリリングなスパイの物語、緊迫のアクションシーン、カリスマ的主人公の登場により、何十年にも渡り、観客を魅了し続けている人気シリーズだ。
俳優トム・クルーズ主演の『ミッション・インポッシブル』シリーズは、今夏にその第7弾『ミッション:インポッシブル デッドレコニング PART ONE』が公開される。『007』シリーズに関しては、俳優ダニエル・クレイグ演じるジェームズ・ボンドが終わりを迎え、次期007の発掘が本格化しており、どちらのシリーズも人気に陰りが見えない。
この伝説的スパイ・フランチャイズ作品の、どちらが優れているのか。映画ファンの間で議論は尽きない。今回は、米Movie Webの記事を参考に、映画『ミッション・インポッシブル』と『007』を比較し、どちらが優れたスパイ映画なのかを検証していく。
不屈のヒーロー、イーサン・ハントが活躍する『ミッション:インポッシブル』シリーズは、衝撃的なアクションシーンと、アドレナリンが噴出するスリルで観客を魅了する。新作の制作を行う度、そのスタントシーンや特殊効果の限界に挑戦している。また、最後まで観客を飽きさせることのない、手の込んだストーリー構成も魅力だ。
本作で主演を務める俳優トム・クルーズは、100ノット(時速185.2km)を超えるスピードで、1000フィート(約304メール)の高さを飛ぶ輸送機にしがみついたり、高さ828メートルのドバイにある世界最長ビル、ブルジュ・ハリファをよじ登るなど、そのスタントには観客だけでなく、撮影スタッフも心底驚かされているようで、撮影監督ロバート・エルスウィットは「トムはもっとも執念深いアーティスト。とにかく彼はスタントが大好きなんです」と語っている。
その危険でスリリングなスタントシーンも魅力ではあるが、このシリーズの最大の強みは、時代の変化に適応し、変化していく部分にあると言える。新作が制作されるたびに、その時代の最先端のストーリー構成や技術を貪欲に取り入れ、映画をフレッシュなものにしている。
さらに、俳優サイモン・ペッグや、ヴィング・レイムス、ジェレミー・レナーなど強力なアンサンブルキャストを起用し、各メンバーの独自のスキルと個性を発揮するシーンを際立たせることで、魅力的な“チームの映画”として成立させているという点も、『ミッション:インポッシブル』シリーズの強みとして強調していいポイントだろう。