サウナブームの立役者・サウナーヨモギダが選ぶ珠玉の映画(3)「全盛期のミトちゃんみたいで最高(笑)」
各界で活躍する著名人に「人生に影響を与えた映画」をセレクトしてもらい、その魅力を語っていただくインタビュー企画。今回登場するのは、昨今のサウナブームの陰の立役者として暗躍してきた、サウナーヨモギダさん。映画にも造詣の深い氏に至極の作品5本をサウナのある銭湯にて、語っていただきました!(文:ZAKKY)
————————-
「クリスティーナ・リッチが素晴らしい…」
鬼才・ヴィンセント・ギャロの一世一代のデビュー作
『バッファロー’66』(1998)
―――ヴィンセント・ギャロが監督・脚本・主演・音楽を手掛けた名作ですね。
「その時点で凄いことですし、逆に言えば、ギャロはこの作品で燃え尽きましたよね(笑)。いや、その後も良作に出演していますが、ここまでやってしまったら、燃え尽きてもしょうがないとでも言うか。
とにかく男性のピュアな部分、女性に免疫のない童貞的な部分が全面に出されていて、男とは、そもそもそういうものなんだ!というメッセージに共感できる映画です」
―――アハハ! 頷けます。
「ギャロ演じるビリーは刑務所から出てきた後に、ニューヨーク州バッファローの実家を訪れるわけですが、父親のジミーも母親のジャンも、地元のアメフトチームのことで頭がいっぱいなわけです。
特に息子が生まれた1966年に試合を観られなかったことを不満に思っているという、不遇な境遇で育った息子の悲喜劇が色んな意味で面白くて。僕は広島カープのファンなのですが、むしろ、両親の気持ちもちょっとわかるかなと(笑)」
―――そっちですか!
「いや、ビリーの気持ちももちろんわかりますよ。立ちションしているところをヒロインのレイラに目撃されて、『見るなよ!』と言うシーンなんて最高じゃないですか(笑)。
あと、レイラ演じる当時のクリスティーナ・リッチが、ポールダンスを踊ったりしているのですが、そのスタイルのちょうどいいムチムチさ加減が好きです。全盛期のミトちゃん(水卜麻美)みたいで(笑)」
―――ギャハハ!全盛期って、いつですか?最近、結婚したばかりですし。
「まあ、いつだか同定できませんが、僕が思う全盛期が確かにあったんですよ(笑)。
特にビリーと手をつなぐシーンには、キュンときますね。でも、クリスティーナ・リッチもこの後、大ブレイクすることはなかった。ミュージシャンにおいて『ファーストアルバムが一番良かった』ということは往々にしてあるわけですが、この映画はそれに近いですね。
ガンダム原理主義者が唱えるファーストしか認めない!といった感じにも近いかもしれません(笑)」
【関連記事】
サウナブームの立役者・サウナーヨモギダが選ぶ珠玉の映画(1)
サウナブームの立役者・サウナーヨモギダが選ぶ珠玉の映画(4)
サウナブームの立役者・サウナーヨモギダが選ぶ珠玉の映画(全作品紹介)
●取材協力
松の湯