「無理ゲー過ぎる…!」 トンデモ設定の恋愛日本映画(2)。猫の擬人化!? ”顔面国宝”が可能にした秀作
先生と生徒や不倫…。恋愛映画には様々な禁断の関係があり、我々の興味を引きつける。でも最近似たようなものばかりでつまらない…。予想できるような関係性に飽き飽きした方へ、そもそも設定から無理じゃない? と思わざるを得ない日本の恋愛映画をピックアップ。観れば恋愛の幅が広がること請け合いの5本をセレクトした。
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人間に恋する猫が主役
ミュージカル形式のポップな作品
『猫は抱くもの』(2018)
上映時間:109分
製作国:日本
監督:犬童一心
脚本:高田亮
キャスト:沢尻エリカ、吉沢亮、峯田和伸、コムアイ、岩松了、藤村忠寿、内田健司、久場雄太、今井久美子、小林涼子
【作品内容】
元アイドルで今はスーパーで働く沙織(沢尻エリカ)は、投げやりな日々を送っていた。そんな彼女が唯一心を開くのは、こっそりと飼っている猫の良男(吉沢亮)だけ。良男は自分を人間と思い込み、彼女を守れるのは自分しかいないと思い込んでしまう。
『猫弁』シリーズで知られる大山淳子の同名小説を『ジョゼと虎と魚たち』『メゾン・ド・ヒミコ』などの犬童一心監督のメガホンで映画化し『死刑にいたる病』の高田亮が脚本を務めた。
【注目ポイント】
猫好きであればこのタイトルを聞いて、「猫がいっぱい出てくる映画なのだろうか」と期待する人もいるだろう。しかし、実際には本物の猫が登場するシーンはごく一部。本作では人間が猫を演じているのだ。
この猫を演じているのが、顔面国宝として名高い吉沢亮である。彼だから見ていられるが、猫の仕草を真似した人間を観るのはキツいし、そもそもありえない。
そこで、猫と人間の恋模様をマイルドに表現するために用いられた形式がミュージカルである。歌と踊りによって猫が人間に恋している様子がダイナミックに伝わり、観る者は物語にスムーズに感情移入できる。
また、本作の魅力は可愛い吉沢亮を堪能できる点にもある。「自分の飼っている猫がこんな風に自分を慕っていてくれたら嬉しいな」と妄想を膨らませることができるので、恋愛映画が好きで、尚且つ猫好きな人であればより一層楽しめる作品となっている。
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