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「無理ゲー過ぎる…!」 トンデモ設定の恋愛日本映画(4)。観る者を引き込む役者の演技、魅力的で秀逸な作品

text by 編集部

先生と生徒や不倫…。恋愛映画には様々な禁断の関係があり、我々の興味を引きつける。でも最近似たようなものばかりでつまらない…。予想できるような関係性に飽き飽きした方へ、そもそも設定から無理じゃない? と思わざるを得ない日本の恋愛映画をピックアップ。観れば恋愛の幅が広がること請け合いの5本をセレクトした。

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野菜嫌いのOLがベジタリアンのゲイに片想い
切なくもほっこりする作品

『にがくてあまい』(2016)


出典:Amazon

上映時間:96分
製作国:日本
監督:草野翔吾
脚本:大歳倫弘
キャスト:川口春奈、林遣都、淵上泰史、桜田ひより、新田真剣佑(真剣佑)、SU(RIP SLYME)、中野英雄、石野真子

【作品内容】

農家の娘だが野菜嫌いで私生活はだらしない、しかし仕事には燃えるキャリアウーマンの江田マキ(川口春奈)。そんなマキが、ひょんなことからオーガニック野菜を愛するゲイのイケメン美術教師・片山渚(林遣都)との同居をスタートする。

『彼女が好きなものは』の草野翔吾が、小林ユミヲによる同名コミックを実写映画化。『一週間フレンズ。』の川口春奈と『恋する寄生虫』林遣都が共演した。

【注目ポイント】

女優の川口春奈
女優の川口春奈Getty Images

仕事に厳しい野菜嫌いのOL・マキが、女性に興味のない男・渚と恋に落ちる。ただでさえハードルの高い恋だが、追い打ちをかけるように、2人は食の嗜好が正反対なのだ。

出会ったばかりの両者が同棲を始めるという、現実離れした展開を描く本作は、いかにも少女漫画的である。とはいえ、性的嗜好と食の好みが正反対である両者の恋模様は斬新であり、2人の掛け合いには観る者を引き込む力がある。

マキの兄の死やジェンダーに関するナイーブな要素が盛り込まれてはいるが、全体的にコメディな雰囲気で優しく包み込んでいるため、気軽に観られるという点も好ましい。

結局のところマキの恋は叶わないのだが、渚と出会えたことで野菜嫌いや家族との確執を克服し、結果的に幸せになるという、心がじんわりと温まるストーリーとなっている。

恋愛映画ととらえずに、友情や家族がテーマの作品として観れば、十分に魅力的な一本だ。

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