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「イタすぎる女たち…」”こじらせ女子”の恋愛日本映画(3)。綾野剛がクズだけど…沼にハマる恋を描く名作

text by 編集部

恋愛映画には、運命の出会いやドロドロの三角関係などを描いた様々な作品がある。映画でしか味わえない展開も捨てがたいが、実際に自分が経験したことがありそうなリアルな内容は共感を生む。今回はリアルすぎて共感性羞恥を味わえる作品を5本紹介。比較的女性目線が多い恋愛映画だが、今回紹介する作品の中には、男性目線の作品もあり必見!

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綾野剛が”沼らせる男”を熱演…。
恋をした気分になる隠れた名作

『ピースオブケイク』(2015)


出典:Amazon

原作:ジョージ朝倉
監督:田口トモロヲ
脚本:向井康介
出演:多部未華子、綾野剛、松坂桃李、木村文乃、光宗薫、柄本佑、菅田将暉、峯田和伸、中村倫也、安藤玉恵、森岡龍、小澤亮太、山田キヌヲ、宮藤官九郎、廣木隆一

【作品内容】

主人公、志乃(多部未華子)はDV体質の彼氏からフラれると同時にバイトも辞めることに。心気一転しようと引っ越した先で出会った隣人の男・京志郎(綾野剛)は、なんと新たな職場の店長だった。

志乃は京志郎に強く惹かれるが、彼には同棲中の彼女がいて…。

俳優の田口トモロヲが『色即ぜねれいしょん』以来6年ぶりに出す監督第3作で、ジョージ朝倉の同名コミックを『君に届け』の多部未華子と『ヘルタースケルター』の綾野剛の共演で映画化。

【注目ポイント】

女優の多部未華子
女優の多部未華子Getty Images

本作で注目したいのは、メインキャラクターを務める多部未華子、綾野剛のキャスティングだ。

まず京志郎を演じた綾野剛だが、公開直後、役へのハマりっぷりがSNSを中心に話題になるほど。優しいけどどっちつかずの性格で、彼女がいるのに女性を家に泊まらせたり、仕事から一緒に帰ったりとなかなかのクズっぷりを見せる。

一方、柔らかい話し方や、優しい雰囲気に志乃が引き込まれていく過程は、スクリーンを見つめる多くの女性を虜にしただろうことは想像に難くない。

一方、ヒロイン・志乃を演じる多部未華子の芝居もリアルだ。好意を寄せられると流れで付き合ってしまう、どこにでもいそうな女性を見事に体現している。

言うまでもなく、アクの強い役よりも、こういった普通のキャラクターのほうが役作りの難易度は高い。その点、多部未華子の女優としての高い力量が堪能できる作品にもなっている。

そんな2人が織りなす物語は、キュンキュンする場面も多く、自分も恋をしたような気分になれること請け合い。切なく甘い恋愛映画を求めている人にお勧めだ。

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