これは惚れる…! 最高にかわいいジブリヒロイン(1)。日本映画屈指の名キャラ! 声優も魅力的な最高の女性
世代を超えて根強いファンを持つ「スタジオジブリ」作品。その人気の理由は、魅力的なヒロインにあると言っても過言ではないだろう。今回は、数あるジブリ作品の中から厳選して5人のキャラクターを紹介。彼女たちの外見の美しさだけではなく、芯の強さや他者を慈しむ優しさといった内面の魅力も要注目だ。(文・寺島武志)
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すべての生き物を愛する日本映画史上に残る名ヒロイン
『風の谷のナウシカ』(1984)ナウシカ
声優:島本須美
【作品内容】
舞台は、世界最終戦争「火の七日間」によって、文明が滅びた1000年後の地球。
人類の姿が消え、荒廃した大地は、「腐海」という有毒なガスを発する菌類の森に姿を変えていた。地球の覇権は「腐海」に住む巨大な昆虫「蟲 (むし)」が握っており、わずかに生き延びた人類は「蟲 」の脅威のもと、苦しい生活を強いられていた…。
【注目ポイント】
舞台は文明社会が終末戦争により滅んでから1000年後の世界。数少ない人間の住める辺境の小国「風の谷」に生きるナウシカは、風の谷の族長ジルの末娘で16歳の少女だ。
大気の流れを読む能力を持ち、動力付き小型グライダーの「メーヴェ」を操り、空を駆けることができる。過酷な世界において、大空を舞う姿はそれだけで見る人を惹きつける。
ナウシカの魅力はまずその優しさと分け隔てない性格にある。子供や年配者、病に冒された者たちにも分け隔てなく接するその優しさは、自国の民だけでなく、他国のトルメキアやペジテの人々にも影響を与えるほど。
さらに優しさを向ける相手は人間だけにとどまらない。人類を脅かす腐海に棲息する蟲たちも含めて全ての生き物を愛しており、物語終盤では王蟲(オーム)という巨大生物の群れと対峙する。
博愛主義者ナウシカだが、激しい怒りを宿す一面もある。風の谷がトルメキア軍に襲われ父親が殺された際は、怒りで我を忘れ、その場にいたトルメキア兵を全員殺してしまうほどだった。ナウシカからは、他のジブリヒロインとは一線を画す「強さ」が感じられる。
ナウシカの声を務めた島本須美は、宮崎駿監督作品『ルパン三世 カリオストロの城』(1979)でヒロインのクラリスを演じており、ナウシカ以降も『となりのトトロ』(1988)、『もののけ姫』(1997)に出演し、宮崎駿作品に大きく貢献している。
なお『風の谷のナウシカ』の物語は、劇場版とは別に、宮崎駿が自ら描いた漫画版が存在する。劇場版の内容はいわば序章であり、漫画版はより踏み込んだ内容となっており劇場版では描かれなかった衝撃の展開が待っている。ハッピーエンドで締めくくられた劇場版に比べると、かなりハードな内容ではあるものの、ジブリファンにとっては必読の作品となっている。未読の方には是非とも一度手に取ってもらいたい。
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