最も再現度が高かったキャラは? 原作内容との違いは? Netflix実写版『ワンピース』徹底考察&解説。忖度なしガチ評価
text by 吉田健二
原作者の尾田栄一郎が製作に携わったこともあり、多大な注目と高い評価を得ているNetflixの実写版『ONE PIECE』。今回は、実写版『ワンピース』に登場するキャラクターを、原作との違いを含めて深掘り解説。最も再現度が高かったキャラクターは誰…!? (文・吉田健二)【あらすじ キャスト 解説 考察 評価 レビュー】
原作を下敷きに再構築した新たな『ONE PIECE』
大人気作品『ONE PIECE』の主人公としてお馴染みのモンキー・D・ルフィ。シャンクスに憧れ、海賊王を目指す彼は、仲間を集め「ひとつなぎの大秘宝(ワンピース)」を見つけるために大海原の旅へと乗り出す。
実写版『ONE PIECE』は、CGI技術の使用をできる限り抑えて製作された作品であると本作のプロダクション・デザイナーであるリチャード・ブリッジランドは、現地メディア米colliderに語っていた。
そのため、作中に登場する、その広大な大海原や、海賊たちの乗る大きな船、ルフィたちの戦闘により破壊される酒場や、海上レストランのバラティエ、ココヤシ村のアーロン一味のアジトであるアーロンパークなどの舞台装置はもちろん、登場人物たちの性格の人間的なリアルさが、まるで現実に存在する別の世界、言わばパラレルワールドのようになっている。
つまり本作は、単に『ONE PIECE』という作品を実写映像化したというよりは、原作を参考に制作した、全く新しい海外ドラマシリーズとしての『ONE PIECE』となっているのだ。
一方で、田中真弓(ルフィ)、中井和哉(ゾロ)、岡村明美(ナミ)、山口勝平(ウソップ)、平田広明(サンジ)、池田秀一(シャンクス)、土井美加(コビー)、永野広一(ヘルメッポ)、中博史(ガープ)、千葉繁(バギー)などなど、アニメ版で声優を担当する本物の声優たちが、日本語吹替えとして登場キャラクターに声を乗せる。
それにより、ドラマ作品として新鮮であるのみならず、アニメ版『ONE PIECE』へのリスペクトも強く感じられ、『ONE PIECE』を愛するファンの心にも刺さる仕上がりとなっている。
次のページからは、「麦わらの海賊団」の再現度を、原作との違いに着目しつつ、評価していこう。