「僕はでっちあげた」映画『THE BATMAN-ザ・バットマン-』バリー・コーガンが10ドルでジョーカー役を掴んだワケ
映画『バットマン』シリーズのリブート作品となる、映画『THE BATMAN-ザ・バットマン-』。同作の週末3日間のオープニング興行収入は1億2,850万ドルを超え、映画『ジョーカー』(2019)の記録を破った。今回は米Varietyを参考に、同作でジョーカー役を演じたバリー・コーガンのキャスティング秘話をご紹介する。
ジョーカー役バリー・コーガンはリドラー役志望だった?
映画『ダンケルク』(2017)で、負傷兵を救助するジョージ役を演じ、映画『イニシェリン島の精霊』(2022)では、パードリックの親友であるドミニク役として出演した俳優バリー・コーガン。
2024年11月に全米公開予定の映画『グラディエーター2』にもその名が上がり、注目を集めている個性派俳優だ。
米Esquire誌に掲載された彼の最新プロフィールによれば、コーガンは、マット・リーヴス監督の映画『THE BATMAN-ザ・バットマン』(2022)のオーディションを受けるために10ドルを費やしたとのこと。
コーガンは、本作でメインヴィランとなるリドラー役を射止めるため、自身の演技を撮影したオーディションテープを送ったという。しかし本作のリドラー役は、映画『リトル・ミス・サンシャイン』(2006)で顔の知れる俳優ポール・ダノに決定した。
しかし、コーガンの演技はリーヴス監督に感銘を与えたようで、彼は思わぬ役を獲得した。それが、ジョーカーだ。
コーガンは、オーディション動画について「僕はでっちあげたんだ」と米Esquire誌のインタビューで話す。
「僕は、リドラーのコスチュームで不気味にエレベーターを降り、『時計じかけのオレンジ』風に殺風景な廊下を歩いた。背中のXに、四角いドア枠、左右対称で全てが四角い。キューブリック風にしてやばさが伝わるようにしたかった。『これを送ってやる!』って思いながら、僕のアイディアを置き土産のつもりで送りつけたんだ」
また、「僕はリドラーになりたかったんだ」とコーガンは昨年GQ UK誌に語り、自己録音したオーディションのテープをオンラインで初公開。
彼は、テープを送って間もなく、映画『THE BATMAN-ザ・バットマン』のプロデューサーから、リドラー役はすでに埋まっていると知らされたと付け加えた。それから4ヵ月後、ジョーカー役として別の依頼の電話が掛かってきたとのこと。
その際、コーガンは、エージェントに「『バットマン』は君にジョーカーを演じて欲しがっている。でも誰にも言ってはいけないよ」と伝えられていた。
自身のジョーカーを”ちょっぴりチャーミングで、傷ついている、壊れてしまった少年 “と表現した彼は、「メイクの裏側にあるジョーカーの人間らしさが欲しかった。人々に彼に共感してもらいたい。彼がまとっている仮面を知ってもらいたい」と、ジョーカーの演技について話した。
なお、リーヴス監督は、映画『THE BATMAN-ザ・バットマン』公開後に米Variety誌に対し、コーガン演じるジョーカーをこの映画に登場させることは、続編でこのキャラクターが復活することを示唆するものではないと語っている。
リーヴス監督は「マーベルやDCのエンドクレジットのシーンのように、”おい、これが次の映画だ!”というような次回作の予測を示すものではありません。実際、あのキャラクターが戻ることがあるのかは全くわからないのです」と話す。
続編の映画『ザ・バットマン Part II 』は、すでにワーナー・ブラザースより、2025年10月3日に公開予定であると明かされている。しかしコーガンの続投はまだ決定していない。
果たして、次回作でコーガンのジョーカーは登場するのか。映画『ザ・バットマン Part II 』の動向に注目していきたい。
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