専門家がビートルズの魅力を熱く語る! 映画『ミーティング・ザ・ビートルズ・イン・インド』公開記念トークイベントレポート
名盤『ホワイト・アルバム』誕生の秘密に迫る、ドキュメンタリー映画『ミーティング・ザ・ビートルズ・イン・インド』。9月23日(金・祝)に公開を控える本作について、ビートルズ研究家として高名な藤本国彦氏、日本人ジャーナリストとして初のザ・ビートルズ単独独占取材を成功させた星加ルミ子氏によるトークイベントが開催された。
【ショート予告編】
「一番喋ったのはポール。ジョン・レノンは非常に警戒心の強そうな人でした」音楽業界の生き字引が語る、メンバーの素顔
9月12日(月)に、ヒューマントラストシネマ渋谷で行われた『ミーティング・ザ・ビートルズ・イン・インド』公開記念トークイベント。登壇したのは、本作の字幕監修を担当し、ビートルズ研究家として数多くの関連書籍を手掛ける藤本国彦氏と、音楽評論家であり、日本人ジャーナリストとして初めてザ・ビートルズ単独独占取材を成功させた星加ルミ子氏。レジェンドである星加氏が紹介されると場内にどよめきが起こった。
1965年、ミュージック・ライフ誌の編集者として「ザ・ビートルズの取材をするまで帰ってくるな」とロンドンに送り込まれた星加氏は、マネージャーのブライアン・エプスタインに体当たりで依頼し見事取材の機会を勝ち取ったという。
レコーディング終わりのザ・ビートルズに会うため、急いで日本から持参した着物に着替えてEMIスタジオ向かったと当時を振り返る。実はこの時、お土産に日本刀を持参していたという驚愕のエピソードも披露された。
4人の印象を尋ねられると、「最初は不思議な装いの女の子を怪訝な顔で見ていました。最初に話しかけてきたのはジョージ・ハリスン。『どうしてきみはこんなに太いベルトをしているんだ?なぜこんなロングスリーブなの?』と着物に興味津々! そうするとポールたちも近づいてきて、『そんなところで話していないでこっちにおいでよ』と微笑んだ」と星加氏は語る。
「会ってみると普通の青年たちで、「俺たちがビートルズだ」という威張りや気負いもない。なかでもポールが気を使って喋ってくれてとても助かりました」『ミーティング・ザ・ビートルズ・イン・インド』でも紹介されるように、4人はとても気さくに応じ、30分の予定が3時間も取材できたという発言に笑い声が上がったという。
「一番喋ったのはやはりポールですね。ジョン・レノンは非常に警戒心の強そうな人でした。はじめは遠くから私たちが話しているのを見ていたのだけどだんだんと気が付いたら近くにいて『俺は日本語を少し知っている』と日本語のイントネーションを言ったりして、意外にも冗談を言う人でしたね。ジョージはギターを片時も離さず、いつもニコニコしながらみんなの話を聞いているんです」と述懐する。ジョンに同い年だと伝えると、「だったらパスポートを見せてくれ」と言われたという。