ブレブレの設定に困惑…ルパンファンが見る問題点とは? アマプラ実写映画『次元大介』 徹底考察。忖度なしガチレビュー
text by ZAKKY
モンキー・パンチ原作「ルパン三世」の人気サブキャラクターを主役に据えた実写映画『次元大介』がAmazonプライムで絶賛配信中だ。今回は、主役を演じる玉山鉄二に加え、真木よう子、永瀬正敏など豪華キャストが出そろった本作の忖度なしガチレビューをお届けする。(文・ZAKKY)【あらすじ キャスト 解説 考察 評価 レビュー】
実写版『ルパン三世』(2014)は駄作じゃなかった!?
本作について考察する前に、北村龍平監督が手がけた実写版『ルパン三世』(2014)を振り返ってみよう。公開当時、毀誉褒貶にさらされたこの作品、筆者は「思いのほか良かった」と記憶している。
メインキャラクターたちを演じた役者陣たちの寸評は以下の通りだ。
●ルパン三世=小栗旬
感想=「心配していたけれど、なかなか、ええやないかい! さすが、小栗旬!」と、小栗氏の特に表情における器用な役作りが、良い塩梅でルパンっぽい。
●石川五ェ門=【綾野剛】
感想=ビジュアルイメージとしても、そもそもハマッており、クールに熱演。衣装もコスプレに見えず、さりげなく着こなし、本作の殊勲賞を贈呈したいところ。
●峰不二子=【黒木メイサ】
感想=セクシーな女豹を演じるのに、妥当なライン。さらに10年前に映画化されていたとしたとしたら、ずっと峰不二子が理想の女性像だと公言していた藤原紀香も、似合っていただろう。
●銭形警部=【浅野忠信】
この人は、何をやっても自分の世界観に落とし込める役者だと思うので、間違いなく、浅野版銭形のとっつぁんを築き上げていた。
●次元大介=【玉山鉄二】
感想=速打ちのニヒルなガンマン。ルパンの古くからの相棒であり、名バディーキャラ…なのだが、「あれ!? あんまり、覚えてねーぞ。そもそも、次元の活躍シーンなんてあったっけ…!?」が、正直な印象である。
そう、北村龍平監督作の『ルパン三世』にて、本来、ルパンに次ぐ存在感を示さなくてはならない次元が、一番存在感がなかったのだ。