多部未華子と今田美桜の”生きづらさ”とは?同窓会&結婚式の気まずいエピソードに共感?『いちばんすきな花』第2話考察&感想
text by あまのさき
フジテレビ系で現在放送中の『いちばんすきな花』。多部未華子、松下洸平、今田美桜、神尾楓珠による「クアトロ主演」で、4人の男女の感情を丁寧に描く本作。第2話では、4人が椿家に再集合し、ぎこちない関係が始まった。今回は、そんな第2話のレビューをお届けする。(文・あまのさき)【あらすじ キャスト 解説 考察 評価 レビュー】
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【著者プロフィール:あまのさき】
アパレル、広告代理店、エンタメ雑誌の編集などを経験。ドラマや邦画、旅行、スポーツが好き。
恋愛関係は、友情よりも上なのか?
1話でゆくえ(多部未華子)が結婚を理由に親友を失ったことに象徴されるように、『いちばんすきな花』には「友情より恋愛関係のほうが上」という価値観が通底している。それはこの作品で描かれているテーマのひとつでもあるのだが……2話にして、早くもその核心に迫るやりとりがあった。
前回、1度飲みに行っただけで夜々(今田美桜)とどうこうなれると勘違いしていた相良(泉澤祐希)は、休日にもかかわらず夜々の家まで押しかけるという暴挙に出た。懲りない奴だ。
そしてあろうことか「友だち“からで”いいから」と宣う。そんな相良に、「なんで(友だちのほうが)格下みたいな言い方されるんだろう」、と夜々はぽつりと呟く。すると相良はあっさりと「友だちを作るほうが簡単だからじゃない?」と答えるのだった。
友だちを作ることは、恋人を作るよりも簡単、だから、「友情よりも恋愛関係が上」。本当にそうだろうか? 夜々にしてもゆくえにしても、きっと椿(松下洸平)も紅葉(神尾楓珠)も、“簡単”とは感じていないだろうに。