日本映画を超えちゃった? 邦画の海外リメイク版、最高傑作5選。オリジナル版を凌駕する高クオリティの人気作品を厳選
日本映画が海外でリメイクされヒットした作品がいくつか存在する。日本人としては海外に本国の映画が評価されたと思うと嬉しいものだ。今回は、日本でもアカデミー賞を受賞するなど話題となった作品の中から、オリジナル版に負けないくらい最高傑作となった作品を5本紹介。興行収入でも大成功を収めた作品をセレクト。
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リメイク版はオリジナルを超える興行収入を達成
『Shall we Dance?』(2004)
上映時間:106分
オリジナル:『Shall We ダンス?』(1996)
製作国:アメリカ
監督:ピーター・チェルソム
脚本:オードリー・ウェルズ
キャスト:リチャード・ギア、ジェニファー・ロペス、スーザン・サランドン、スタンリー・トゥッチ、ボビー・カナベイル、リチャード・ジェンキンス
【作品内容】
本作の原作である『Shall We ダンス?』は、1996年に周防正行が監督・脚本を務め、役所広司が演じるうだつの上がらない中年サラリーマン・杉山正平が、冷やかし半分で始めた社交ダンス教室で、そこで出会った草刈民代演じるバレエダンサー・岸川舞との出会いや、ダンス教室に集う人々を通じて、人生の楽しみを再発見していくハートウォーミングな物語だ。
【注目ポイント】
周防正行監督によるオリジナルは、興行収入も16億円を記録し、加えて、社交ダンスが再ブームとなるなどの社会現象も起こし、日本アカデミー賞では各賞を総ナメにした。
2004年にアメリカでリメイクされた本作は、ピーター・チェルソムがメガホンを取り、役所広司が演じていた役にリチャード・ギアが、草刈民代が演じていた役をジェニファー・ロペスがキャスティングされるという豪華さで製作され、わずかながらストーリーや登場キャラクターに改変がなされている。
しかしながら、原作のプロットそのままの世界観は維持されたことで、「リメイク版製作にあたって、周防本人からチェックが入った」との噂まで広がり、周防自身がそれを否定するという事態にまで発展した。それほどオリジナルの日本版に忠実に作られたことを示すエピソードだ。
本作は日本版のリメイク作としては異例の大ヒットで、米国と英国での国内興行収入はオリジナル版を超える約5700万ドル(当時のレートで約80億円)を記録。“逆輸入”された形となったリメイク版は、日本での興行収入も約25億円と、オリジナル版を超える素晴らしい結果を残した。
オリジナル版では役所広司&草刈民代が、リメイク版ではリチャード・ギア&ジェニファー・ロペスのカッコよさや美しさが際立っており、いずれの作品も“名作”というにふさわしい作品に仕上がっている。