理解不能で有名なSF映画は? 史上最も難解な結末の名作(1)衝撃ラスト…カルトの巨匠が描くグロテスクな世界
SF映画は複雑なストーリー構成により、視聴者を混乱させることが多々ある。だからこそ、視聴者に対し哲学的で科学的なアイデアや、メッセージを届けることが可能でもある。だがタイムトラベルや、複雑なストーリーなどで理論的に不可解な作品になる場合も少なくない。今回はそんなSF映画の中から、ラストシーンが曖昧な作品を5本紹介する。
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夢か現実かわからない
グロテスクなゲームの世界
『イグジステンズ』(1999)
製作国:カナダ、イギリス
監督:デヴィッド・クローネンバーグ
脚本:デヴィッド・クローネンバーグ
キャスト:ジュード・ロウ、ジェニファー・ジェイソン・リー、ウィレム・デフォー、ドン・マッケラー
【作品内容】
脊髄に穴をあけ、そこにバイオケーブルを接続して楽しむバーチャルリアリティゲーム「イグジステンズ」。
新作ゲーム“イグジステンズ“の発表会場にて、天才ゲームデザイナーのアレグラ・ゲラーが現実主義者(リアリスト)により狙撃される。
警備員テッドは、彼女を連れ逃亡。
ゲーム装置が正常か確かめるために、テッドはアレグと共にゲームを始める。天才ゲームデザイナーと、彼らを敵視する現実主義者(リアリスト)たちの闘いが始まる…。
【注目ポイント】
肉体の変容と破壊を描く“ボディ・ホラー”の名匠で、カルト的な人気を誇るデヴィッド・クローネンバーグ監督。彼のシュールでグロテスクなSF映画『イグジステンズ』では、現実と仮想現実が曖昧になる危うい感覚が視聴者を襲う。
本作のラストシーンでは、主人公であるアレグラ・ゲラーと、テッド・パイクルが、超リアルで、グロテスクなVRゲームをプレイした後、教会で目を覚ます。
周りには同様のデバイスをつけたメンバーがおり、新作ゲーム「トランスセンデンズ」を皆でプレイしていたと思われた。しかし、アレグラとテッドが実は“現実主義者(リアリスト)”の活動家であることを明かし、新作ゲーム「トランスセンデンズ」開発者に銃を向ける。
さらに銃を向けられたウェイター役の男性が「まだゲームの中?」と言い、それがゲームの中なのか、現実世界なのか、わからないまま幕を閉じる。
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