北野武の集大成…ラストシーンの意味とは? なぜ自決? 映画『HANA-BI』徹底考察。海外の反応と評価も深掘り解説
text by 編集部
映画『HANA-BI』を、あらすじ(ネタバレあり)演出、脚本、配役、映像、音楽の項目で解説。「花(儚さ、生)」と「火(暴力、死)」の対照的なテーマで、北野武の人生を凝縮した作品。ヴェネツィア国際映画祭で金獅子賞を受賞した傑作の魅力を多角的な視点で深掘り。<あらすじ 考察 解説 キャスト 評価 レビュー>
『HANA-BI』あらすじ
同僚の堀部泰助と共に刑事の職に就く西佳敬は、ある日医師から、体調を崩して入院する妻・美幸が不治の病を患い、余命わずかであると知らされる。なすすべのない西は、入院する妻・美幸を見舞いに行くものの、会話少なに寄り添うことしかできない。
同僚の堀部はそんな西の状況を知り、西の任務を引き受けてとある犯人の張り込みにあたる。その任務の際に堀部は撃たれて負傷。下半身不随となってしまう。
復讐心に駆られた西は、犯人を追って駅の構内を駆ける。西に追われる犯人は、西を投げ飛ばし、西の部下の田中を射殺。さらにもう一人の部下の中村をも銃撃する。
同僚の堀部に次いで目の前で部下2人をも傷つけられた西は、犯人を銃で仕留めるが、その後も怒りに任せて弾が尽きるまで犯人の体に銃弾を撃ち込み続ける。